ギボウシ

 予報よりも晴れて、過ごしやすい一日。

 ギボウシが咲きだした。

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 梅干し作り。だいぶ梅酢が上がってきた。あとは赤シソを投入して、ひたすら梅雨明けを待つばかり。

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(きょうの1曲)Mike Oldfield/Tubular Bells

   一般的には「エクソシスト」のテーマ曲としてあまりにも有名。日本でもいまだにテレビのおどろおどろしい場面のBGMによく使われる。しかし、作曲者本人は美しい自然を表現した曲が意に反して映画に使用され、怪奇的なイメージを持たれてしまったことに反発している。ただ、映画のおかげでこの曲が大ヒットしたことも確か。

 ほとんどの人には分からないと思うが、このBBCでのライヴ演奏はものすごい豪華メンバーだ。


Mike Oldfield 'Tubular Bells' Live at the BBC 1973 (HQ remastered)

伊藤蘭ファーストソロコンサート

 キャンディーズ解散から41年。キャンディーズ時代から女優になる夢を語り、実際に解散後は映画やドラマ、舞台で役者としてのキャリアを積み上げてきた伊藤蘭さんがソロ歌手としてデビューすることが突然発表されたのは3月のことだった。ソロアルバムを出すとともにコンサートも行うという。

 ファーストソロアルバム『My Bouquet』は5月29日に発売。1970年代から同じ時代の空気を共有していた阿木燿子・宇崎竜童夫妻や井上陽水森雪之丞などの大御所からキャンディーズ時代を知らない若手まで多様な作家陣が提供したヴァラエティに富んだ11曲からなる作品集だ。実際には今回のアルバムのために110曲も集まったというから蘭さんに自分の作品を歌ってほしいと考える人がそれだけ多くいたということなのだろう。

 

  アルバムリリースの前後からテレビやラジオにも数多く出演し、まさに“ランちゃん祭り”状態だったから、世間的にも蘭さんのソロ歌手デビューは大きなニュースだったようだ。

 もちろん、僕も早々にコンサートのチケットを入手し、アルバムも発売日に購入した。

 アルバムは予想以上に素晴らしい作品だった。キャンディーズの楽曲とは雰囲気が異なるのは言うまでもないが、それでも解散直前に出たキャンディーズの自作曲集『早春譜』には通じるものがある。あのアルバムはラン・スー・ミキの3人が自作した曲をそれぞれソロで歌った作品集だったので、キャンディーズのアルバムとしては異色だったが、そのぶん、今回の蘭さんのソロアルバムとは41年の歳月を飛び越えて直結しているように感じた。まだ音楽とデジタル技術が結びついていなかったキャンディーズのアナログサウンドと今回のアルバムのデジタルサウンドでは音の質感が違うのは当然だけれど・・・。

 

早春譜

早春譜

 

 

 当時からランちゃんは作詞においてはアイドルが作詞にも挑戦してみましたといったレヴェルを超越した作品を数多く書いており、当時、藤蘭という変名でテレサ・テンにも詞を提供していたほどだが、今回も3曲で作詞をしている。

 歌声はキャンディーズ時代に比べるといくらか低くなったかな、と思うが、それでもファルセットの魅力は相変わらずだ。彼女のファルセットこそがキャンディーズのハーモニーを唯一無二のものにした最大の武器のひとつだったのだ、と個人的には思っている。

 とにかく、新しいアルバムを何度も何度も繰り返し聴きながら、今日6月11日、ついにファーストソロコンサートの初日を迎えた。場所はキャンディーズの解散コンサートが行われた後楽園球場の跡地にあるTOKYO DOME CITY HALL。ここは2008年にキャンディーズ解散30周年を記念したイヴェント、全国キャンディーズ連盟大同窓会が開催された場所でもある。当時はJCBホールという名称だった。

 

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 18時の開場直前に着くと、もう大行列ができていた。そして、入場してくるファンを撮影しようと玄関口でマスコミのカメラが多数待ち構えている。あちこちでインタビューを受けている人もいる。やはりおじさんが多いが、女性も少なくない。平均年齢が高めなのは当然だが、若い人も少しはいる。それにしても、全席指定なのに、なんであんなに早くから並んでいるのかと不思議に思ったのだが、どうやらグッズ販売が目当てらしかった。実際、売り切れ続出だったようだ。

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 大きく「禁止」と書かれた貼り紙があるので、何が書いてあるのかと思ったら、紙テープや旗やバナーの持ち込み禁止というようなことだ。いまだにステージに向かって紙テープを投げるようなファンがいるなどとは想像もしていなかったが、もしあえて禁止しなかったら、テープが飛び交っていたのだろうか。

 僕はキャンディーズの音楽を聴きながら、もし彼女たちが解散せずに音楽活動を続けていたら、ということをしばしば夢想したものだが、キャンディーズのメンバーもファンも大人になって、落ち着いた雰囲気の中で大人っぽくアレンジされた演奏をバックに歌うキャンディーズの歌声にじっくりと耳を傾ける、そんなライヴを思い描いていた。今回はキャンディーズの曲もやると予想され、蘭さんのソロとはいえ、まさに僕が夢に思い描いていたようなライヴが体験できるのだろうと思い込んでいたのだが、紙テープや応援コールで昔のキャンディーズのライヴの盛り上がりをそのまま再現したいと考えるファンがいたとしても不思議ではない。さて、どんなことになるのだろう。

 それにしても、もうすぐ目の前で歌う蘭さんの姿を目にすることができるのかと思うと、感慨深い。

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 開場からしばらくして、僕も長蛇の列の後ろに並んで入場。玄関からずっとたくさんのお祝いの花が並んでいる。キャンディーズのマネージャーだった大里洋吉さん、キャンディーズの数々の名曲を作曲した穂口雄右さん、阿木燿子・宇崎竜童夫妻、木梨憲武・安田成美夫妻、クリス松村さん、小松政夫さんなどなど。ピンクレディーのふたりからもそれぞれ来ていた。TRFからの花が出ていて、どういう繋がりがあるのかと思ったのだが、メンバーが今回の振り付けを担当し、ダンサーとしても出演していたのだった。

 僕はアリーナの後方の席で、両側はおじさんだったが、前の席にはまだ若そうな女性がひとりで座っていた。会場には70~80年代の洋楽が流れていて、それも懐かしい雰囲気を盛り上げる。キャンディーズ時代、蘭さんは好きなアーティストとしてキャロル・キングの名前を挙げていたが、彼女の曲も流れた。

 客席が全部埋まって、いよいよオープニング。ステージを覆い隠すスクリーンに「1978年4月4日、後楽園球場でキャンディーズ、伝説の解散コンサート」といった文字が浮かび上がる。41年の時を越えてあの時とこの時を結び付けるような演出。昨年の初夏から蘭さんのソロ歌手としてのプロジェクトが始まり、アルバムのレコーディング、発売を経て、ついにコンサートが開幕というわけだ。客席にじわじわと興奮が広がっていく。

 幕が開くと、真っ白なドレスに身を包んだ蘭さん登場。

 11年前の大同窓会の時、ステージ上にはその場にいないラン・スー・ミキのための白いスタンドマイクが用意されており、胸が熱くなったものだが、今日はその同じステージに蘭さんが立っているのだ。

 1曲目は「walking in the cherry」門あさ美作詞・作曲によるミドルテンポの曲だ。隣のおじさんがペンライトを点灯させ、曲に合わせて、ゆったりと左右に振っている。それが数秒おきに視界に入り、気になるといえば気になるが、まぁいいか。蘭さんの歌う姿と声に集中する。

 1曲終わって、蘭さんの挨拶。41年ぶりの歌のステージということで、緊張気味ではあるが、それも楽しんでいる様子。なにしろ、現代のような巨大スタジアムでのライヴのノウハウも技術も確立されていない時代に後楽園球場で5万5千人を前に歌っていた人なのだ。ユーモアを交えたトークにも余裕がある。

 「私だけに集中しないで、バンドやステージのセットも見るようにしてくださいね」

 客席からは「ランちゃ~ん」「おかえりなさ~い」といった声が飛び交う。還暦を過ぎた人も少なくないであろうおじさん達を一気に40年前に連れ戻す魔法のような時間。初めて蘭さんの歌声を生で聴く身としても感無量である。

 続いて「恋とカフェインとスイーツと猫舌」井上陽水「LALA TIME」を続けて。どちらもいい曲。そして、蘭さんの歌声、相変わらず魅力的である。

 このあと、衣装が一瞬で赤と黒のワンピースに早変わり。

 キャンディーズファンであるトータス松本「ああ私ったら!」。「年下の男の子」と結婚した女性をテーマにした曲で、弾むような曲調が印象的だ。蘭さんがかつてトーク番組で結婚記念日や誕生日などを夫婦そろって忘れていることがよくある、という話をしていた記憶があるので、トータス松本もそれを知っていて、この詞を書いたのではないだろうか。

 ギター、キーボード、ベース、ドラムス、パーカッション、サックス&フルート、トランペット、トロンボーンという8人編成のバンド(ギターをもう一人加えればキャンディーズの専属バックバンドMMPと同じ編成)に女性コーラス2名が加わり、蘭さんのヴォーカルを的確にサポートし、バランスもばっちりだ。

 さらにアルバムを一聴して気に入った「秘密」。かっこいい。そして、蘭さんのファルセットが聴ける。本当に41年のブランクを感じさせない歌いっぷりだ。

 そして、伊藤蘭さん作詞の2曲ミモザのときめき」Wink Winkが続く。

 作詞の苦労について語った後、キャンディーズ時代に作詞した曲ということで、来た~っ!!!

 知っている人は知っている曲ということで紹介された「恋がひとつ」「アンティック・ドール」の2曲。「恋がひとつ」は予想外の選曲だったが、「アンティック・ドール」は今の蘭さんに歌ってほしいな、と思っていた曲のひとつで、本当に聴けるとは、と嬉しかった。というか、嬉しすぎて涙が出た。自作曲とはいえ、かなりキーが高いので、高音部でちょっと苦戦しているようにも聞こえたけれど・・・。

  41年前の解散コンサートでこの曲を歌った時、フランスで買ってきたという人形を抱いていたが、あの人形は今も蘭さんのもとにあるのだろうか?

 

 10曲目が阿木燿子作詞・宇崎竜童作曲の「Let's ・微・Smilin'」

 11曲目、岡恵美子作詞・陣内大蔵作曲のマグノリアの白い花」。この美しい曲は2011年に亡くなったスーちゃんに捧げた曲とも解釈できる。

「Ahーいつまでも

 一緒にいたいと

 そう願ってた

 明日もずっとずっと会えると信じてた

 

  Ahーいつまでも

 あなたの声を

 聞いていたかった

 明日もずっとずっと会えると信じてた」

 

 曲間にメンバー紹介を兼ねて各楽器のソロをつないだインスト曲が演奏されたり、ダンサーのパフォーマンスをフィーチャーしたりして、それが衣装チェンジの時間であると同時に1曲1曲の世界観を際立たせるための場面転換の役割も果たしている。

 そして、蘭さんの詩の朗読が始まる。止まっていた時間を再び動かすための三つの鍵というような内容。うわっ、なんか来そうだぞ。「三つ目の鍵は音符の形をした鍵」。「3」だ! 「音符」だ!! 

 来るぞ、来るぞ!!! 

 朗読が終わると同時に地鳴りのようなサウンド。何だ、このかっこいい音は。そして、それはあのイントロのメロディーに繋がっていく。春一番!!!

 黒のレザージャケットに黒のパンツという姿で振り付けも昔のままに歌う蘭さんの声がランちゃんの声になった。会場全体が大興奮に包まれたのは言うまでもない。コールも全開。「ランちゃ~ん」だけでなく「スーちゃ~ん」「ミキちゃ~ん」の声も飛ぶ。「C・A・N・D・I・E・S Hey!」。

 僕はといえば、ソロコンサートをやると知った時、キャンディーズ時代のアイドルソングよりも現在の伊藤蘭さんの歌を聴きたいと思っていたのだが、やっぱりこうして実際に聴いてしまうと感動してしまう。聞けてよかった。

 立て続けに「その気にさせないで」。そんな曲まで?! カッコよすぎる。

 さらに「ハートのエースが出てこない」。まさかこんなにやってくれるなんて! しかも、全部フルコーラスだ。

 こうなったら「年下の男の子」も当然のように続く。マイクを持っての歌唱で、あの有名な振り付けは完全再現ではなかったけれど。

 最近のインタビューで蘭さんはキャンディーズについてハーモニーの豊かさ、ユニゾンの力強さ、ソロでも3人それぞれの個性があり、最強のコーラスグループだったと語っているが、本当にそう思う。もう3人が揃うことは不可能になってしまったけれど、美樹さんもいつか蘭さんの隣でステージに立ってくれたら、と思ってしまう。ふたりの声の相性は抜群だったと思うから・・・。

 ある人々はペンライトを振り、ランちゃ~んと叫びながら熱狂し、またある人は涙を流しながら静かに感動し・・・。反応の仕方は人それぞれだったけれど、誰もが感動でいっぱいになったのは間違いない。キャンディーズの3人が後楽園球場のステージの奈落に姿を消してから41年も経って、まさかこんな体験ができるとは・・・。

 蘭さんは振り付けについて、次回までにブラッシュアップしたいと言っていたが、今から次回が楽しみだ。そう、これはファーストソロコンサートなのだ。ファーストがあるからにはセカンド以降もあるということなのだ。

 盛り上がりが最高潮に達したところで、本編最後は蘭さん作詞の「女なら」。アルバム収録曲の中で一番歌謡曲っぽい作品。

 そして、アンコールは「あかり」だった。

 全17曲。2時間弱のコンサート。終演後、夢から覚めたような不思議な気分になった。


www.youtube.com

 もし次回のコンサートでキャンディーズの楽曲を取り上げるとしたら、例えばこんな曲はいかがでしょうか。

 「片想いの午後」「Moon Drops」「悲しみのヒロイン」「Moonlight」「ろうそくの灯に」・・・。今の蘭さんに歌ってほしい曲はほかにもいくらでもあるけれど・・・。

 

 

梅雨寒の午後

 今日の東京は雨が降ったり止んだりの梅雨らしい天気で、最高気温も20.7℃までしか上がらず。半袖だとちょっと肌寒く感じる。

 スーパーマーケットで青梅1キロを買ってきて、氷砂糖500グラムとホワイトリカー1.8リットルで梅酒を作る。

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 ついでに格安の南高梅も見つけたので、梅干し用に追加購入。これも漬け込む。黄色くなった完熟梅で、いい香り。梅干しは計4.3キロになった。3人から注文が入っているので。

 初めて梅干しを作った時、スーパーで南高梅1キロを買ったら、同じ梅を4キロも買っているおばさんがいて、そんなにたくさん漬けるのか、と思ったものだった。まさか自分もそうなってしまうとは・・・。毎年8キロ漬けるという人も知っているが・・・。

 蓮の葉の上の水滴。

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 宇宙というのは気が遠くなるほど広いわけだが、誕生から138億年、今も膨張を続けているらしい。つまり、無限に広がっているわけではなく、果てがあるのだという。

 蓮の葉の上に溜まった水滴を見ていると、我々の存在する宇宙というのは、この水滴のようなものなのではないか、といつも考える。宇宙の外側にも無数の宇宙があるのではないか、そして宇宙は生成と消滅を繰り返しているのではないか、と。

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(きょうの1曲)Alice & Peter Hammill/Now and Forever


Alice&Peter Hammill 'Now And Forever"

 

 

ネジバナとちびバッタ

 ネジバナが咲きだした。野生の蘭の仲間。

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 オンブバッタも今年初めて確認。まだ体長5ミリほど。例年通り、赤シソの葉にいる。

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 もう1匹。

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 カマキリは体長1.5センチほどに成長。

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(きょうの1曲) Alice/Nomadi


Alice - Nomadi - 1986


Franco Battiato & Alice - Nomadi

 

梅雨入り

 今日の東京は午前中から雨が降り出し、関東甲信地方が梅雨入りしたとみられると発表される。東海・北陸・東北南部も梅雨入り。

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 梅干し作り。豊後梅のうち、残りの1.2キロも漬け込み、計3.3キロ。順調に梅酢も上がってきている。

(おまけ)ホッキョクグマのデア♀@上野

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(きょうの1曲)Michel Graillier/Joa


Michel Graillier, Alby Cullaz, Bernard Lubat - Joa

アオスジアゲハ

 今日の東京は夏空が広がり、最高気温は32.3℃。しかし、明日から天気はぐずつくようで、梅雨入りも目前。

 アオスジアゲハを見かけた。

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(おまけ)インドサイ

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 インドサイとインドガン

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(きょうの1曲)Franco Battiato/Summer On A Solitary Beach


01 - Summer on a solitary beach