嘉陵紀行
江戸の侍・村尾嘉陵(1760-1841)の江戸近郊散策記『江戸近郊道しるべ』のルートを辿るシリーズ。今回は谷中である。文政六年三月十二日のことで、現代の暦では1823年4月22日。ちょうど200年前だ。この年には勝海舟が誕生し、シーボルトが来日している。嘉陵…
江戸の侍・村尾嘉陵が渋谷付近の寺社を訪ねて歩いた道筋を実際に徒歩で辿る話の続き。 peepooblue.hatenablog.com 嘉陵は渋谷最古といわれる氷川神社に参拝した後、別当寺の宝泉寺へも立ち寄っている。 (氷川神社の)大門の東、林をへだてて薬師堂、其こな…
江戸の侍・村尾正靖(嘉陵)の江戸近郊日帰り旅の道筋を辿るシリーズ。しつこく続くが、まだまだ続く予定である。こうして東京都内の知らない町を歩いていると、いろいろな発見があって、もちろん大した発見ではないが、実に面白い。 今回は麻布から渋谷にか…
江戸の侍・村尾嘉陵が江戸の浜町の自宅から今の葛飾区東金町にある半田稲荷に参詣した日帰り旅の道筋を辿る話のつづき。 peepooblue.hatenablog.com peepooblue.hatenablog.com 飯塚村(今の葛飾区西水元)にあった夕顔観音堂を訪れた後、嘉陵は地元の人に教…
江戸の侍・村尾正靖(1760-1841、号は嘉陵)が文化十四年六月十五日(1817年7月28日)に浜町の家から今の葛飾区東金町にある半田稲荷に参詣した日帰り旅のルートを辿った話の続き。僕は浅草から歩き出し、東京スカイツリーの下から曳舟川跡の曳舟川通りをま…
江戸の侍・村尾嘉陵(1760-1841)の江戸近郊日帰り徒歩旅行の足跡を辿るシリーズの第四弾。今回は江戸の東郊を歩き、現在の葛飾区東金町にある半田稲荷神社を参拝する。東京と千葉の都県境まで行くので、けっこうな長丁場である。 時は文化十四年水無月十五…
村尾嘉陵(1760-1841)の紀行「千束の道しるべ」で彼が歩いた道を辿っている。彼が出かけたのは文政十一年七月二日、今の暦だと1828年8月12日である。この時、嘉陵は六十九歳。 peepooblue.hatenablog.com peepooblue.hatenablog.com 当初の目的地だった中延…
文政十一年七月二日(1828年8月12日)、江戸の侍・村尾嘉陵が三番町の自宅から洗足池(千束池)まで歩いた日帰り旅の記録「千束の道しるべ」の足跡を辿っている。 江戸城下から虎ノ門を出て、今の桜田通りを歩き、三田、高輪と丘の上の旧街道を行き、雉子宮…
江戸の侍・村尾嘉陵の紀行『江戸近郊道しるべ』を手にその足跡を辿るシリーズの第三弾。今回は「千束の道しるべ」である。大田区の洗足池まで行くので、けっこうな距離がある。 文政十一年文月二日(1828年8月12日)、六十九歳の嘉陵は中延村の八幡宮に参拝…
江戸の侍・村尾正靖(1760-1841、号は嘉陵)が残した江戸近郊散策記の足跡を辿るシリーズ。これまで井の頭弁財天、代々木八幡宮の旅のルートを江戸時代の風景に思いを馳せながら実際に歩いてみたが、第三弾の前にスタート地点である彼の自宅跡を訪ねてみた。…
江戸の侍・村尾嘉陵が代々木八幡宮に参詣した道筋を辿る話の続き。 peepooblue.hatenablog.com 渋谷区代々木五丁目の代々木八幡宮と隣接する別当寺院の福泉寺参拝を終えた嘉陵は往路とは異なる道筋で帰路につく。そのルートは以下の通り。 南出の門を出れば…
今から二百年ほど前、江戸近郊の散策記録を後世に残した侍・村尾正靖(号は嘉陵、1760-1841)の紀行を辿るシリーズの第二弾。いつの間にかシリーズ化しているが、それぐらい面白い。ただ、日帰りなのに、ものすごい距離を歩くので、その足跡を実際に辿るのは…
江戸の侍・村尾嘉陵(1760-1841)が文化十八年九月十五日(1816年11月4日)に井の頭弁才天に参詣した道筋を辿った話の3回目。たぶん最終回。杉並区の古社・大宮八幡宮に参拝したところから。 peepooblue.hatenablog.com peepooblue.hatenablog.com 「今日は…
前回の投稿からだいぶ間があいてしまったが、江戸の侍・村尾正靖(嘉陵)が文化十三年九月十五日(1816年11月4日)、井の頭弁才天まで出かけた道筋を辿る話の続き。 peepooblue.hatenablog.com 嘉陵は堀ノ内村(杉並区堀ノ内)にある「厄除け祖師」で有名な…
江戸時代後期の侍・村尾正靖(1760-1841、号は嘉陵)が江戸の郊外のあちこちを歩いて旅した記録『江戸近郊道しるべ』については過去に記事を書いた。 peepooblue.hatenablog.com 村尾正靖は徳川御三卿の清水家に仕えた幕臣で、多忙な日常に追われながらも、…
江戸近郊道しるべ 現代語訳 (講談社学術文庫)作者:村尾 嘉陵講談社Amazon 村尾正靖(号は嘉陵)は宝暦10(1760)年に生まれ、天保12(1841)年5月29日に満81歳で亡くなった江戸の侍。徳川御三卿の一つ、清水家に仕えた幕臣である。その村尾嘉陵が江戸近郊各…