寺社めぐり

村尾嘉陵の墓

正月に麻布十番に母方の祖父母の墓参りに出かけたついでに南麻布の西福寺を訪ねる。古川橋に近い明治通りに面した浄土真宗の寺である。 ここに『江戸近郊道しるべ』を書いた江戸の侍・村尾嘉陵(1760-1841)の墓があるらしい。 本堂に向かって左手に墓が並ん…

村尾嘉陵「井の頭紀行」を辿る(その3)

江戸の侍・村尾嘉陵(1760-1841)が文化十八年九月十五日(1816年11月4日)に井の頭弁才天に参詣した道筋を辿った話の3回目。たぶん最終回。杉並区の古社・大宮八幡宮に参拝したところから。 peepooblue.hatenablog.com peepooblue.hatenablog.com 「今日は…

村尾嘉陵「井の頭紀行」を辿る(その2)

前回の投稿からだいぶ間があいてしまったが、江戸の侍・村尾正靖(嘉陵)が文化十三年九月十五日(1816年11月4日)、井の頭弁才天まで出かけた道筋を辿る話の続き。 peepooblue.hatenablog.com 嘉陵は堀ノ内村(杉並区堀ノ内)にある「厄除け祖師」で有名な…

謹賀新年

2023年も地元の神社で迎えた。大晦日の23時半頃に家を出て、オリオン座やシリウスが輝く夜空を見上げながら、神社まで徒歩10分。途中、見かけた人影は4人のみ。コンビニも閉店している。静かな年越し。除夜の鐘が聞こえてくる。 神社にはすでに数名が列を作…

大晦日

あっというまに大晦日である。今年最後の日も東京は穏やかな晴天。 墓参りをして掃除をし、迎春用の花を供える。その帰りに豪徳寺に寄ったら、相変わらず外国人だらけだった。というか、コロナ禍で一時は外国人がほとんどいなくなっていたが、また増えていた…

村尾嘉陵「井の頭紀行」を辿る(その1)

江戸時代後期の侍・村尾正靖(1760-1841、号は嘉陵)が江戸の郊外のあちこちを歩いて旅した記録『江戸近郊道しるべ』については過去に記事を書いた。 peepooblue.hatenablog.com 村尾正靖は徳川御三卿の清水家に仕えた幕臣で、多忙な日常に追われながらも、…

内藤新宿・太宗寺の地蔵尊

今日は冬至。東京は午前中は雨で、昼前にはほぼ止んで、午後は晴れる。朝の最低気温は都心で4.1℃、最高は10.7℃。 新宿2丁目にある太宗寺。慶長年間初頭の1596年頃、僧の太宗が開いた草庵が起源で、のちに信州高遠藩主・内藤家の菩提寺として発展した浄土宗…

藤沢から茅ヶ崎まで石仏をみて歩く(4)

藤沢市から茅ヶ崎市にかけて石仏めぐりをした話の続き。 peepooblue.hatenablog.com 小田急線の善行駅からスタートして相模線の北茅ヶ崎駅までやってきた。もう少し探索を続ける。ここからまた『石仏地図手帖・神奈川篇』の「寒川から茅ヶ崎の石仏」を参考に…

茨城県のローカル線旅(その2)

茨城県のひたちなか海浜鉄道に乗った話の続き。 終点の阿字ヶ浦駅で下車して、まずは海を見に行く。駅から細い坂道を下っていくと、まもなく目の前に太平洋が広がった。阿字ヶ浦は茨城県の代表的な海水浴場だそうだが、さすがにもう泳ぐ人の姿はない。雲が多…

豪徳寺の招福殿

今日の東京は朝から晴れたり曇ったりだったが、午後は概ね晴れ。最高気温は都心で29.6℃とわずかに30℃に届かなかったが、郊外では真夏日となる。ものすごく暑いというわけではなく、この時期としてはまあ過ごしやすい一日。 一昨日あたりから自宅周辺でニイニ…

日向薬師の野生猿

昨年の秋、大山に登った時に参拝した神奈川県伊勢原市の日向薬師にまた行ってきた。小田急の駅で日向薬師特別展のチラシをみて、あの時も平安末~鎌倉、南北朝期の素晴らしい仏像の数々が公開されていたが、特別展とは何が特別なのだろう、という興味である…

筑波山(その4)

1月9日に筑波山に登った話のつづき。 まず最高峰の女体山(877m)に登り、続いて西にそびえる男体山(871m)に登るべく、鞍部の御幸ヶ原にやってきたところから。このあたりの雰囲気は昭和の頃からあまり変わらない。ただ、かつては回転式だったコマ展望台は…

筑波山(その3)

1月9日(日)に茨城県の筑波山に登った話のつづき。 筑波山神社から「白雲橋コース」の登山道を登り、女体山頂に近い尾根筋にたどり着いたところから。時刻は10時を過ぎたところ。 このあたりからは冷涼な気候を好むブナが多くなる。筑波山の山頂付近に孤立…

筑波山(その2)

1月9日に茨城県の筑波山に登ってきた話の続き。 筑波山神社に参拝し、神社東側の渓流にかかる白雲橋を渡って、白雲橋コースと呼ばれる登山道に入ったところから。時刻は8時50分。 木の階段が整備された登山道はとても歩きやすく、雪もほとんどない。むしろ、…

筑波山(その1)

茨城県の筑波山へ行ってきた。昔、祖父が山の中腹に家を建てて住んでいたので、子どもの頃から何度も登った懐かしい山である。祖父の家はもうなくなったが、今でも自転車を使って何度か出かけている。自転車なので、登るのはせいぜい中腹までで、最近は山頂…

大山(その4)~日向の里

11月3日に神奈川県の大山に登った話の続き。 大山の東麓の日向(ひなた)に下ってきたのが12時半。朝からずいぶん山の中を歩いた気がするが、まだ昼を過ぎたばかりか、と思う。 案内板をみると、有名な日向薬師のほかにも見どころがありそうなので、のんびり…

豪徳寺の地蔵堂

先日、豪徳寺の前を通りかかったので、ちょっと立ち寄り。 どうやら緊急事態宣言発令中で拝観停止中だったが、お彼岸の時期で墓参の人たちのために開門していたようだ。 昨年9月に完成した地蔵堂。 扉が開いているのも、お彼岸や正月など期間限定。 招き猫…

大晦日

今年もあっという間に大晦日。昨夜、強風が吹き荒れているな、とは思ったが、朝になってみると、想像以上に影響があった。まず、玄関前にあった陶製の傘立てが倒れて、粉々に割れていた。自転車も倒れ、また門松の輪飾りがひとつ吹き飛ばされたらしく、どこ…

豪徳寺の招き猫

先日の豪徳寺。 さすがに外国人の姿は見えなかった。 長い間、風雨にさらされた猫たち。 1匹だけいいもの着てる。 (おまけ)アムールトラの「イチ」♀。 (きょうの1曲)THE MOODY BLUES / My Song The Moody Blues - My Song

永林寺

先日、八王子市下柚木の永林寺(曹洞宗)を訪れた。生まれ変わり物語の小谷田勝五郎の墓参りが目的で、訪れるまでは、どこにでもありそうな小さなお寺なのだろうと想像していた。しかし、実際に訪れた永林寺はかなりの大寺院だった。ということで、今回は金…

藤蔵と勝五郎の道を歩く(2)

いまから200年ほど前の江戸時代に多摩地方で実際にあったと伝わる生まれ変わりの物語。前記事では「藤蔵と勝五郎の道を歩く」と題しながら一歩も進まなかったが、ここからいよいよ歩き出します。 今回のスタート地点は京王相模原線の南大沢駅。多摩ニュータ…

招き猫の銅像

少し前の写真だが、2月24日に除幕式が行われた世田谷・豪徳寺の招き猫の銅像。 除幕式前日。 除幕後。 お寺では「招福猫児」と書いて「まねきねこ」と読むようだ。 しかし、いかにも場に馴染んでいない感じで、これは必要だろうか、と思ってしまうが、もう造…

謹賀新年

あけましておめでとうございます 本年もどうぞよろしくお願いいたします 新年は例年通り地元の神社で迎えた。 大晦日の23時25分ぐらいに家を出て、最近、急速にベテルギウスが暗くなって超新星爆発の前兆ではないか、などと言われているらしいオリオン座を見…

大晦日

2019年も今日で終わり。大晦日である。それなのに、東京都心の最高気温は16.5℃。郊外では17℃を超え、千葉や埼玉、神奈川では20℃を超えた地点もあったようだ。大晦日に関東で20℃超えは観測史上初らしい。しかし、午後から北風が強まり、気温も急降下。一気に…

野川サイクリング

午後から久しぶりに野川沿いをサイクリング。 成城で野川に出て、いつものように上流へ向かう。 今日はカワセミの姿を一度も見なかった。入間川の合流点でセグロセキレイ1羽。セグロは大体ここにいることが多い。そして、今日はコサギよりもダイサギが多か…

梅雨の終わりの招き猫

台風6号から変わった熱帯低気圧による雨も朝のうちに上がり、今日の東京は晴れて暑くなったが、まだ大気が不安定であるせいか、梅雨明けの発表はなし。でも、明日か明後日には明けるだろう。週間予報を見ても、この先はずっと晴れだ。 豪徳寺の招き猫。雨ざ…

野川&仙川サイクリング

きのうから餌台を目当てにやってくるワカケホンセイインコがついに10羽になった。餌台には最大8羽で、2羽は仲間に入れてもらえず。ほかにスズメ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ムクドリ、メジロ。また、アオジの声も聞く。 午後から久しぶりに野川沿いをサイク…

元日

今年も皆様にとって良い年でありますようお祈り申し上げます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 今年も年越しは地元の神社。 大晦日の23時25分頃、家を出て徒歩10分。この間、人の姿はほとんどなく、自転車1台、車1台を見ただけ。 それでも神社に…

松陰神社と豪徳寺

例年通り、松陰神社に初詣。 参道にけっこうな行列ができていたが、それは手水舎への列で、手を清めずに参拝する人は並ばなくてもいいのだった。僕は一応、ちゃんと並ぶ。 吉田松陰の像。 復元された松下村塾。 いつものように豪徳寺にも参拝。こちらも大変…

ニホンオオカミの狛犬

渋谷・宮益坂にある御嶽神社には珍しいニホンオオカミの狛犬がある。ただし、江戸時代に造られた石像は傷みが激しいらしく、別の場所に保管されていて、現在のは銅製の二代目。 こちらは本物のオオカミ。 今日で11月もおしまい。今年は毎月が師走のようなス…