air plantsライヴ

渋谷7th Floorに阿部美緒(Violin)、橋本歩(Cello)、嘉多山信(Guitar)の超絶“天然系”弦楽トリオair plantsのライヴを観に行く。この1年ほどは彼らのライヴばかり観に行っているのだけれど、9月からの橋本さんアメリカ留学で、エア・プランツも1年間の活動休止となるため、しばらくは彼らの音楽は聴けなくなってしまう。ちょっと寂しい。
開場は19時の予定だったが、実際にはもう少し待たされた。エレベーターを降りて、通路で待っていたわけだが、完全な蒸し風呂状態で、かなり辛かった。中からリハーサルの音が聞こえてくる。「Lovin' you」をやっている。今回はゲスト・ヴォーカルがいるのだね。
ようやく開場。開演も15分ほど遅れて、19時45分頃にスタート。
まずはエア・プランツの3人で「Forest」〜「はいくのうた」(タイトル表記不詳)〜「Scatterbrain」。1年前に出た彼らの1stアルバムはもう数えきれないぐらいの回数聴いているけれど、やっぱりライヴはいい。音にもライヴならではの生命感、躍動感が感じられるし、ものすごく高度な演奏をしている時でも音楽の悦びみたいなものがメンバーの表情からあふれ出ていて、それがこちらにもダイレクトに伝わってくる。そして、合間のMCのユル〜イ感じもこの人たちの魅力。
さて、最初のゲスト、Tajaというグループの田中菜穂さん(Vocal)登場。橋本さんも参加している森山良子さんの「さとうきび畑」(ザワワ、ザワワ〜♪ってやつですね)のカバー。それから、先ほど聞こえていた「Lovin' you」。 
次のゲストは昨年9月のCD発売記念ライヴにも参加したピアノ弾き語り系シンガーのRIKUOさん。彼のアルバムにも阿部さん、橋本さんは不可欠のメンバーとして参加しているそうだ。
RIKUOさんと「スローなブギにしてくれ」と「愛の讃歌」の2曲をやって1部終了。15分ほど休憩。


2部にはパーカッションの朝倉真司さんが参加して、「Flamingo」〜「太陽のサンバ」。
続いて松田ari幸一さん(Harmonica,Vocal)も加わって9拍子(タコタコタコイクラ)の難曲「Blue Rondo a la Turk」(D.ブルーベック)。
朝倉さんが退場して4人で古い歌謡曲「東京の屋根の下」。
もともとエアプラはいろいろなアーティストのレコーディングやライヴのサポートを通じて知り合ったメンバーにより結成されたユニットなので、どんな相手と組んでも、どんな音楽でも出来てしまうし、しかも、そこに彼らならではの色を出すことができるというのが強み。なにしろ3人とも素晴らしい演奏家であるだけでなく、優れた作曲家、編曲家でもあるのだ。

ゲストが退場して、エアプラの3人だけに戻ると、阿部さんが「さみしいね。3人だけになっちゃうと…」とポツリ。「なんてこと言うんですか?!」と嘉多山氏。
気を取り直して(?)3人で「太陽の孤独」。
そして、一番盛り上がったD.エリントンの「Caravan」。中盤にレッド・ツェッペリンのメドレーが入るところがポイント。前は橋本さんが曲中でテルミンを演奏していたのだが、前回のライヴからテルミンは阿部さんの担当になり、橋本さんは歌っちゃったりする。もう最高!!
最後は北海道出身の嘉多山さんが作った「帯広」でシットリとしめて本編終了。

アンコールは朝倉さんも加えて「The Continental」。そして、最後にゲスト全員参加。RIKUOさんがメンバーの分のグラスと赤ワインのボトルを手にステージに上がり、田中さんは橋本さんのためにお寿司。お口を開けて、あーん。ステージ上で寿司食べている人、初めて見た。
で、橋本さんの前途を祝してステージも客席も全員で乾杯!
最後のセッションではステージ上にいくつもの涙が光っていた。
こうして橋本さんの壮行会ライヴ、終演。22時半になっていた。
橋本さん、がんばってきてください!

橋本さんがアメリカ(ボストン)にいる間に阿部さんと嘉多山さんを呼んで、向こうでのライヴも目論んでいるみたいだけれど、実現したら絶対成功すると思う。彼らのオリジナルは世界中で通じるし、あのツェッペリン・メドレーはアメリカでやったら絶対ウケる。
そして、来年9月の帰国記念ライヴも楽しみにしています!!!
それまではCD聴いて待っていよう。

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