荒川サイクリング

いつも多摩川沿いばかり走っているので、今日は初めて荒川に行ってみた。
10時前に出発。世田谷から環八を北上し、笹目通りを経て、練馬区の白子川沿いの湧水など見て、和光市を通り、板橋区の高島平で新河岸川に出る。

練馬区立中里泉公園の湧水池)


新河岸川の舟渡水辺公園)


新河岸川沿いに東へ向かい、埼京線北赤羽駅を過ぎ、北区浮間でようやく荒川サイクリングロードに出る。多摩川に比べると、道幅が広く、断然走りやすいが、自転車は20キロの速度制限がある。しかし、普通にペダルをこぐと勝手に時速25キロ以上は出てしまう。まあ、仕方がない。
東北本線の鉄橋をくぐり、新荒川大橋を過ぎると、荒川から隅田川が分かれる。実際は隅田川が昔の荒川本流で、下流部の洪水を防ぐために明治から昭和初期にかけて一気に東京湾に水を流す放水路を開削したのが現在の荒川である。その分流点にあるのが岩淵水門。今は役目を終えた旧水門とその少し下流にある新水門がある。そして、新岩淵水門の下流隅田川に先ほどの新河岸川が合流している。なかなか広々とした眺めで気持ちがいい。多摩川沿いを走るのとはけっこう違った気分である。

(旧岩淵水門=通称・赤水門)


(現在の岩淵水門=通称・青水門)

新岩淵水門の上を渡って、隅田川を見送り、さらに荒川沿いを東京湾めざして走る。
次の鹿浜橋を渡って左岸に移り、少し上流にさかのぼって足立区の都市農業公園に立ち寄る。田んぼや畑、花壇、ハーブ園、池などがあり、池には黒鳥が飼育されていた。

(都市農業公園)

(昼食)


公園に隣接する「レストランさくら」でナポリタンの昼食。お客の中のサイクリストの比率が異様に高い。ここは荒川を走る自転車乗りのオアシスなのだろう。食後には1階の売店でソフトクリームを食べる。やたらと種類が多くて迷ったが、バナナ味を選ぶ。
さて、14時前に再び走り出し、また右岸に戻り、あとはひたすら走る。
日暮里舎人ライナーの下をくぐり、北千住では千代田線・常磐線つくばエクスプレスの鉄橋をまとめてくぐり、続いて東武伊勢崎線の鉄橋。さらに京成本線の鉄橋をくぐり、東武線の堀切駅を右に見ると、足立区から墨田区に入る。その境界で荒川と隅田川を結ぶ旧綾瀬川を渡る。現在の綾瀬川は左岸側に並流している。
京成押上線の鉄橋を過ぎると、木根川橋を渡って左岸の葛飾区に入り、荒川と綾瀬川の間を行く。このあたり荒川より綾瀬川の方が水位が高くなっているのだ。


(荒川の彼方に建設中の東京スカイツリーが見える)

首都高中央環状線の高架橋が綾瀬川を斜めに渡る「かつしかハープ橋」が見える地点で綾瀬川は中川に合流。ここからは中川と荒川の間を行く。やはり中川の方が水位が高く、その水位差は約3メートルにもなるという。そのため、中川と荒川はすぐに合流せず、河口まで並んで流れていくのだ。両河川を隔てる堤防が中堤(通称・中土手)で、これが延々と続き、その上に高速道路の高架橋がずっと続いている。それを見上げながら荒川側の河川敷の自転車道をひた走る。
新小岩総武線鉄橋をくぐり、さらに都営新宿線、その下流には東西線の鉄橋。今日は東京都心から放射状に伸びる鉄道線路を一体何本見ただろう。
東西線鉄橋を過ぎると、中土手は終点。頭上の高速道路は中川の上を斜めに横切って左岸に渡ってしまうが、自転車道はここで終点。堤防の先端部は工事中で立ち入り禁止になっていたが、中川と荒川の水位差がなくなって合流しているのを確認。一応、ここが荒川河口ということになっているのだが、埋立地が沖合に伸びていったため、川はもう少し続く。

(中土手の突端。ここが荒川と中川の合流点)


(中川左岸から見た合流点。手前が中川)

なので、葛西橋まで引き返し、中川を渡って、川沿いの一般道を少し行くと、再び自転車道が復活。海からの風を感じながらのラストコース。

東京湾!)

中川と一体となり、さらに川幅が広がった荒川が京葉線の下をくぐって、ついに海に出たところが葛西臨海公園。園内を走り、葛西臨海公園駅前で一休み。

葛西臨海公園駅前の噴水)

ここから輪行で帰りたいところだが、今日は輪行袋を持ってきていないのでこれから都心を横断して自走で帰らなければいけない。

(荒川河口橋から上流を見る。右側が中川)


隅田川夕景。向こうに勝鬨橋が見える)

西日を浴びながら、荒川河口橋を渡り、太陽の位置と勘を頼りに知らない町を走り抜け、佃大橋で隅田川を渡り、銀座からは日比谷〜半蔵門〜四谷〜新宿経由で帰宅。走行距離は100キロにちょっと足りない98.4キロ。