松本清張『考える葉』

「男は、心臓を鋭利な刃物で刺され、右胸の皮膚を円く抉られていた。新緑の四月初め、場所は、東京西方の田園を流れる川のほとり。・・・・・警察の捜査は、男が愛知の硯職人で、死の前、甲州の山あいの一鉱山を訪れたことを突き止めたが、続いて起こる、二つの殺人。被害者は、旧日本軍憲兵の前歴を持つ浮浪者と、東南アジアR国から秘密の目的で来日した一外国要人。
 謎の渦中に巻きこまれた若者崎津の前に、事件は、意外な拡がりと様相を示して展開する。巨匠松本清張の、野心的推理長篇」
 
1960年〜61年にかけて書かれた作品だが、これはかなり面白かった。最後に明らかになる意外な事実を踏まえて、もう一度読み直したい。
 

考える葉 (角川文庫 緑 227-17)

考える葉 (角川文庫 緑 227-17)