先日読んだ『陽だまりの彼女』が良かったので、同じ作者のこの作品も読んでみた。これがデビュー作。
大手ハンバーガーチェーンに正社員として多忙な日々を過ごす草野哲也は雨の降る深夜の帰り道、ひき逃げ事故を目撃する。被害者の大学生・横井亮太は死亡。しかし、亮太は幽霊となって哲也の前に現れる。ここから草野哲也と幽霊・亮太のコンビによる逃げた犯人探しが始まる。
この作者の小説は『陽だまりの彼女』もそうだったけれど、ユーモアあふれる筆致とともに、登場人物が(亮太の幽霊も含めて)それぞれにイキイキしていて、愛すべき存在として描かれ、そのために感情移入しやすい、というのが魅力なのだろう。
- 作者: 越谷オサム
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2010/07/22
- メディア: 文庫
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