越谷オサム『せきれい荘のタマル』

せきれい荘のタマル

せきれい荘のタマル

 「静岡から東京の大学に進学した石黒寿史は、同郷である法村珠美(のりたま)への恋心から、同じ映画研究部に入部する。しかし寿史は、やたら面倒見のいい、同サークルの先輩・田丸大介(タマル)につきまとわれ、早朝マラソンに付き合わされそうになったり、あきらかに怪しいサークルのBBQに参加させられたりと、振り回されっぱなしの日々。あげく、タマルまでがのりたまに恋心を抱き、猛攻撃を始めて―!?」

 これも一種の青春小説なのだが、いきなり緊迫感に満ちたスリリングな展開になったりして、予想以上に面白かった。
ちょっと迷惑なほどエネルギッシュなタマル先輩、いい人である。