Elton Dean's Ninesense/The 100 Club Concert 1979

ザ100クラブ・コンサート1979 (The 100 Club Concert 1979) (直輸入盤・帯・ライナー付き)

　1970年代後半の英国ジャズ界を代表するグループ、ナインセンスの貴重な発掘音源。1979年3月5日、ロンドンのジャズクラブThe 100 Clubでのライブ、２セットを完全収録したＣＤ２枚組。イタリア人のジャズファンで、メンバーとも親交のあったリカルド・ベルジュローネ氏が客席最前列の中央テーブルでカセット録音したもので、音質は最高とまでは言えないが、英国ジャズ界の精鋭たちによる熱気あふれる演奏を楽しむのに問題はない。
　といっても、エルトン・ディーンとかナインセンスとか、日本のジャズファンにはあまり知られていないのかな。思えば、僕が初めて買ったジャズのレコードがナインセンスの“Happy Daze”のアナログ盤だった。ソフト・マシーンのメンバーだったエルトン・ディーンやキング・クリムゾンにも参加していたキース・ティペット（ｐ）がいるグループという興味から聴いてみたのだが、当時は、まさに正統派のジャズだな、と思ったのを覚えている。今から考えれば、フリージャズの要素も濃厚で、決してオーソドックスというわけではないのだけれど。でも、ナインセンスは英国ジャズの革新性と伝統性をいい具合にブレンドした魅力的なグループだったと思う。でも、マイルス・デイビスでもビル・エヴァンスでもなく、こんなところからジャズを聴き始める奴はあまりいないか。

Ninesense-Happy Daze (77) + Oh! for the Edge(76)

　エルトンが亡くなって、もう６年になるのか。彼がフィル・ミラーのグループで来日した時、サインをもらったのは1991年だから、もう20年以上も前のことだ。