愛のとりこ

 先日、「夏が来た!」の動画をアップしてから、久しぶりにYouTubeキャンディーズの動画をいろいろ見た。やっぱりいいね。
 キャンディーズといえば、現代のAKB48やモーニング娘へと通じるアイドルグループの源流のようなとらえられ方をしている。実際、彼女たちは歌もコントもこなす可愛いアイドルとしてテレビで活躍していたわけだが、それは彼女たちの一面に過ぎなかった。テレビを通じて一般の人たちが接していたアイドルとしてのキャンディーズとは違った顔を持っていたのだ。
 「年下の男の子」のようなシングル曲はいかにもアイドルっぽい発声や唱法を用いて歌っていたが、通常、テレビやラジオでは流れないようなアルバム曲を聴くと、ずいぶん印象が違う。
 実際、キャンディーズにおける音楽面のリーダーはミキだった。ラン・スー・ミキの中でおそらくテレビでは一番地味なイメージだったミキの存在の重要性はキャンディーズの音楽をアルバム単位で聴けば、すぐに分かることだ。そして、彼女たちが単なるアイドルではなく、際立って魅力的な声をもったコーラスグループだったこともすぐに分かるだろう。
 たとえば、この「愛のとりこ」。彼女たちの歴史の中では初期から中期への転換点に位置するアルバム『年下の男の子』の中に収められた曲だが、初めて聴いた時、こんなすごい曲をやっていたということに驚かされたものだ。

 ミキのリードヴォーカルとランのファルセットを中心とするコーラスのかけあい。これこそがキャンディーズサウンドだといえる作品。