三上延『ビブリア古書堂の事件手帖4〜栞子さんと二つの顔〜』

 北鎌倉にある古書店の女性店主が古書にまつわる謎を解いていく人気シリーズの第4作が出たので、発売と同時に買って読んだ。前3作は連作短編集のような形式だったが、今回は長編。江戸川乱歩が取り上げられている。
 江戸川乱歩というと、怪人二十面相とか少年探偵団とか明智小五郎とか、知ってはいるけれど、実は読んだ記憶がないなぁ。母が子どもの頃、夢中になって読んだけど、夜中にトイレに行けなくなるぐらい怖かった、というような話をしていたのは覚えているのだけど。
 この作品を読んで、江戸川乱歩を読んでみようかな、という気持ちになった。

 この作品、第一作を読んだ時に、いかにもフジテレビあたりがドラマ化しそうだな、イメージを壊されるとイヤだな、などと思ったのだが、やっぱり予想通りになった。でも、一応、毎週見てしまっている、ということは、それほど不満には思っていないということか。僕がこの手のテレビドラマを見る、ということ自体が極めて珍しいことなのだ。