小湊鉄道の旅(その5)

 一体いつまで続くんだ、このシリーズ、という感じですが、まだ続きます。
 月崎11時07分発の下り列車に乗り込んで、再び養老渓谷駅へ。この列車は終点の上総中野まで行かず、1つ手前のこの駅止まりである。11時16分着。ちなみにここまでが市原市で、終点の上総中野だけが大多喜町。こんな田舎っぽい鉄道だけど、走る区間は大部分が工業都市のイメージが強い市原市に属しているのだ。



ムクゲが咲いている)

 沿線で一番の観光地である養老渓谷へは1997年に一度、自転車で来たことがある。まだ健在だった川崎〜木更津のフェリ-を利用しての日帰りツーリングだった。その時には温泉の日帰り入浴もしたが、いつのまにか、駅に足湯が設けられていたので、ちょこっと入ってみよう。鉄道、バスの利用者は無料だった。

(コーラのような色のお湯)

 わずか12分の滞在でまたまた列車に乗り込み、11時28分に養老渓谷駅をあとにする。


(上総大久保駅


月崎駅


飯給駅
 里見駅で今度は列車の行き違いがあった。
 五井行きの運転士はここまでのタブレット(通票)を駅員に渡し、対向列車が持ってきた里見〜上総牛久間のタブレットを受け取って発車。


 次の高滝駅で下車。11時49分着。

 僕のほかに2人連れが下車し、市原ぞうの国の無料送迎バスに乗り込んで行った。
 高滝というと、駅ネコで有名(?)だが、今日は見当たらない。この駅には2007年の自転車ツーリングで立ち寄ったが、その時はネコが何匹かいた。一匹は駅前で車に轢かれて無残な姿になっていたけど…。


(使われなくなったホームにはここでもラベンダー)
 とりあえず、次の列車まで1時間あるので、ぶらぶらと歩きだす。暑い。セミの声にまじってウグイスやホトトギスの声が聞こえる。

(巨大なノウゼンカズラ
 少し歩くと、養老川をせきとめた高滝ダムが見えてきた。

 あたりには絵に描いたような里山の風景が広がっている。相変わらずニイニイゼミとキリギリスが賑やか。

 キリギリスというのは声は聞こえるのに、探してみても姿はなかなか見つからない。
 石仏。


 サイクリストの姿も。気持ちよさそうでもあるし、暑そうでもある。

 高滝ダム。


 ダム周辺をぐるっと回って、駅に戻る。

 待合室のベンチにこんな張り紙。


 尾羽が見えるが、声は聞こえないので、抱卵中か?
 あとになって、駅に100円レンタサイクルがあることに気がついた。無人駅だから係員などもおらず、お金を料金箱に入れて自転車を借りるという素朴すぎるシステム。

 その結果、こんなことに…。

 自転車11台が行方不明…。
 昼下がりの駅に次の列車がやってきた。