横須賀中央公園

 事前のマスコミ報道によれば、すでに結果が分かっているかのようだった参議院選挙で予想通りの結果になった今日、横須賀まで行ってきた。で、ふと思い立って、横須賀の街を見下ろす高台にある横須賀中央公園まで足を伸ばす。一度行ってみたいと思っていた場所。

 文明がゆるやかに衰退していく「夕凪の時代」を描いた芦奈野ひとしの漫画『ヨコハマ買い出し紀行』に出てくる場所。
 三浦半島相模湾に面した岬でカフェを営むロボットの女性アルファが遠い記憶に残る「北の町」(ヨコスカ)の公園を再び訪れる。
 この時代のヨコスカは海面の上昇によってほぼ水没し、街は海の底。それを眼下に見下ろす公園。観音崎まで続く海岸線が見渡せる。やがて訪れる夕闇。海面下に眠るヨコスカの街の街灯が次々と自動点灯し、まさに光の海が広がっていく。アニメーションでもとりわけ印象的なシーン。


Yokohama Kaidashi Kikou ~ Seagazing

 風の音やエンマコオロギの声が効果的。

ヨコハマ買い出し紀行 [DVD]

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 原作漫画だと第3巻、第22話「ヨコスカ巡航」(新装版だと第2巻)。

ヨコハマ買い出し紀行 3 (アフタヌーンKC)

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新装版 ヨコハマ買い出し紀行(2) (アフタヌーンKC)

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 その舞台のモデルが横須賀中央公園であるらしい。 
 ということで、実際に行ってみると、新しいマンションが建っていたりして、眼下に海を見下ろすという感じではないのだけど、それでもこういう場所に立ってみると、作品世界に少しでもじかに触れられた気分にはなる。いわゆる聖地巡礼というやつですね。

 ちなみに、この公園は明治の中ごろから終戦まで砲台があった場所だそうだ。
 間近に望む猿島。彼方には房総半島。

 白い花を咲かせる夾竹桃ニイニイゼミアブラゼミ、ミンミンゼミが鳴いていた。

(おまけ)地元に帰って見上げた空

 現実の日本が“夕凪の時代”ならぬ“夕立の時代”にならないことを望みます。