日原鍾乳洞

 奥多摩の日原(にっぱら)鍾乳洞に行ってきた。
 青梅線の終点・奥多摩駅から超満員のバスで25分ほど。終点の東日原まで行き、そこから徒歩2キロ。

(日原集落にある「萬寿の水」。そばにスズメバチの巣あり)

 日原周辺はツキノワグマニホンカモシカも生息する東京とは思えないほど山奥の村。過去に2度、動物観察会に参加して来たことがある。その時もカモシカやシカ、リスなどを見たし、クマのフンや足跡もあった。巨樹の数が日本一でもあるそうだ。

(熊が出たらしい)
 今回、10年ぶりぐらいでやってきたが、当時泊った民宿は廃業したようだし、一段と寂れた印象。同じバスで来た登山者は歩いているが、地元の人にほとんど会わない。
 その日原のシンボル、稲村岩。

 下の写真の正面の山の内部に鍾乳洞がある。

 ヒガラやカケス、アオゲラなどの声が聞こえる。
 日原川の支流・小川谷に沿って奥地へ向かうと、銚子の滝。

 崖からこんこんと水が湧く神明水。

 その先に日原鍾乳洞奥多摩周辺には多数の鍾乳洞があるが、その中でもここは最大級。関東でも随一の規模だという。僕も入るのは初めてだ。入洞料600円。

 洞内に一歩足を踏み入れると、涼しい。気温は年間を通じて11℃ほどだそうだ。
 天井が低く、頭をぶつけないように腰をかがめながら、進む。

 僕が初めて入った鍾乳洞が山口県秋芳洞だったので、あの圧倒的スケールに比べると、こぢんまりとしているが、普通の鍾乳洞というのはこんなものか、あるいは、もっと狭いものなのだろう。奥多摩にはヘルメット着用で、時には四つん這いで進むような鍾乳洞も存在する。

 洞内は至るところで水が滴り落ち、水たまりもある。

 この地図だと分からないが、実際の洞内は高低差が非常に激しく、最大で30メートルぐらいの上り下りがあり、しかもかなりの急階段だったりするので、小さな子どもやお年寄りにはちょっとハードかもしれない(特に後半)。


 古くから知られ、修験道霊場でもあった旧洞の奥に鎮座する「縁結び観音」。まわりにあるのは「恋のおみくじ」。

 一方、縦方向に伸び、高低差の激しい新洞は昭和37年に発見されるまでほとんど手つかずであり、鍾乳石が多数観察できる。



 鍾乳洞を出ると、そこは日原川支流・小川谷の渓谷。

 洞窟の対岸の崖。この下を通る道は落石のため通行止めになって、厳重に封鎖されていた。

 梵天岩。

 鍾乳洞そばの一石山神社。


 さて、朝早く出てきたので、まだ時間はたっぷりある。このあと、どうしようか、
 ということで、つづく。