体育の日なので、檜原村までサイクリングに行ってきた。
9時40分頃に自宅を出た段階ではほかにも行き先候補があったのだが、走っているうちになんとなく山へ行きたくなった。まだ紅葉には早いかもしれないが…。
調布から多摩川のサイクリングロードに入り、睦橋まで。この道、自転車はサイクリングロードだと思って走っているし、歩行者は遊歩道だと思っているから、休日ともなると、ロードバイクからママチャリ、子ども自転車、競技用車椅子(速い!)、ランナー、歩行者、ベビーカー、犬などがひしめきあい、僕は日本一危険な道だと思っている。歩行者をランナーが追い抜き、それを自転車が追い越す、というようなことが幅わずか2メートルほどの路上でしかも双方向で行われているのだ。実際、事故の現場にも遭遇したことがあるし、そのすぐ後には自転車乗りとして有名な自民党の谷垣総裁(当時)も接触事故で負傷した。なので、走っていても、あまり楽しくないが、便利ではあるので、今回も利用した。
途中、モズの声を何度か聞く。
甲州街道の日野橋を過ぎる頃からようやく自転車も歩行者も幾らか減って、のどかな感じになってきた。
(中央線の鉄橋をくぐる)
さて、睦橋で多摩サイを離れ、睦橋通り〜五日市街道と進み、いつものように引田の山田うどんで昼食。
武蔵五日市駅前から檜原街道に入る。
あきる野市の荷田子では秋川渓谷に橋をかけてショートカットしたせいで廃止された旧道が残っていて、今も自転車と歩行者だけは通れる。
でも、雰囲気は旧道というより廃道に近い。小さな石やドングリ、木の葉や枝などが散乱している。
あきる野市から檜原村にかけては珍しい地名、読みが難しい地名が多い。
畔荷田は「くろにた」と読む。また、檜原村の南秋川沿いには「人里」という地名があり、これで「へんぼり」と読む。知らなければ、絶対読めない。古代朝鮮語との関連に言及した本を読んだ記憶があるが、本当の由来はよく分からないようだ。
さて、渓谷沿いの杉林の中であきる野市から檜原村に入り、村の中心、本宿に着く。
ずっと多摩川の支流・秋川に沿って遡ってきて、ここで道は北秋川の谷と南秋川の谷に分かれるが、今回は北秋川沿いにさらに奥地へ。
すぐに払沢(ほっさわ)の滝入口。もう何度も来ていて、しかもすべて自転車なのだが、今回も寄っていく。
自転車を止め、徒歩で山道を沢沿いに登る。犬連れの観光客が多い。
途中で振り返ると、2キロ離れた山にかかる天狗滝が見える。
(天狗滝)
ヤマガラやシジュウカラ、エナガなどを見かけ、コゲラの声も聞いた。
(忠助淵)
10分ほど歩くと、払沢の滝が見えてきた。
滝の上部は見えないが、4段になっているそうで、全体の落差は60メートルもあるそうだ。東京を代表する滝で、日本の滝100選にも選定されている。
払沢の滝のあと、さらに北秋川の奥へ。
あちこちに滝がある。
(茅倉の滝。落差18メートル)
点在する集落には庚申塔や地蔵、馬頭観音、二十三夜塔などの石仏、石塔もいろいろある。
(不動の滝。落差9メートル)
先日歩いた日原街道に比べると、道幅は広いが、ところどころきつい上りがある。谷の行き止まりの藤倉まで行ってみよう。
(西東京バスの夏地停留所)
バスの終点、藤倉。この先、谷は行き止まりだが、谷を囲む山を超えて奥多摩方面へ抜ける林道があるようだ。
そのひとつに入り、さらに急坂を上る。
さわやかな秋空だったのが、いつしか曇り空に変わっている。誰とも出会わず、ちょっと心細い感じ。
やがて「雨乞いの滝」の入口。自宅から66キロ。ここに自転車を止め、山道を3分。熊に遭ってもおかしくないような雰囲気。
北秋川の支流・惣角沢。
沢の水が勢いよく落ちる「雨乞いの滝」。落差8メートル。村には雨乞いの滝が3か所あるそうだ。
その滝の上に登ると、さらに滝がある。
あまり長く居るような場所でもないので、すぐに戻ってきた。
林道沿いにもうひとつ滝発見、名前不明。
あとは勢いよく下るだけ。
同じルートを帰ってきた。
(夕暮れの多摩川を渡る多摩都市モノレール)
(京王線の鉄橋)
真っ暗になった多摩川サイクリングロードはだいぶ閑散とはしているが、歩行者の姿が闇に紛れて見えにくく、ますます危険。ゆっくり走って帰る。
18時半帰宅。走行距離は132.1キロ。