第81回日本ダービー

 2011年生まれの競走馬の頂点を競う東京優駿日本ダービーが真夏の暑さとなった東京競馬場・芝2400メートルで行われ、牝馬1頭を含む3歳馬17頭が出走。
 レースはエキマエ(江田照)が逃げ、2番手にトーセンスターダム武豊)が続き、皐月賞馬で1番人気のイスラボニータ(蛯名)も直後を進む展開。皐月賞で後方から追い込んだが届かなかったワンアンドオンリー横山典)も今日は好位につける。唯一の牝馬レッドリヴェール(福永)は後方から。
 レースは後半、予想外のやや荒れた展開となった。まず3コーナー付近で逃げていたエキマエが故障して競走中止トーセンスターダムが先頭に立つが、そのトーセンが4コーナーを回って直線に入ると、内ラチ(柵)に接触するアクシデントで急失速。今度はイスラボニータが先頭に出るが、好位から伸びてきたワンアンドオンリーがイスラを交わして先頭でゴール。第81代目のダービー馬となった。
 イスラボニータも強かったが、予定より早く先頭に立って、長い直線で前を行く目標が急にいなくなってしまったのが不運だった。競走馬というのは基本的習性として自分より前にいる馬を追いかけよう、追い抜かそうとして全力で走るものだから。ワンアンドオンリーに抜かれてから、もう一度抜き返そうとする姿勢を見せたが、遅かった。そして、勝ったワンアンドオンリーは最後方から行った皐月賞と違って前で競馬をしたのが一番の勝因。横山が上手かったということだろう。
 今日は牝馬ウォッカが勝った2007年のダービー以来、7年ぶりに皇太子さまが観覧されて、もしかしてまた牝馬が勝つかも、なんて思ったのだが、レッドリヴェールは最後まで伸びきれず12着に終わる。
 皇太子殿下の誕生日は2月23日だが、なんとワンアンドオンリーも横山騎手も、そして馬主さんまでみんな2月23日生まれなのだった。あまりにも出来過ぎた偶然。
 横山騎手はロジユニヴァース(2009年)に続いてダービー2勝目。
 先週のオークスに続いて、またハ―ツクライの子が勝った。来週の安田記念にはドバイでの圧勝劇で世界に衝撃を与えたジャスタウェイが出走するが、彼もハ―ツクライの息子だ。

 1着 ワンアンドオンリー横山典)  2着 イスラボニータ  3着 マイネルフロスト
 4着 タガノグランパ  5着 トゥザワールド