ムササビ

 多摩動物公園で飼育されているムササビ。
 飼育舎の手前側に二つの巣穴が並び、左側の巣にサスケ、右側にハンゾウという2匹のオスがいて、奥の部屋にアズミというメスがいる。
 ただ、夜行性のため、昼間は巣穴の中で寝ていることが多く、滅多に顔を見ることはできない。

 ところが、この日は右側の巣穴から1匹が顔を出していた。ということはハンゾウだが、左側の巣穴は空っぽで、説明書きには2匹のオスは仲が良く、一緒の巣箱に入っていることもあると書かれている。

 これだけ穴からはみ出しているということは、穴の中にもう1匹いる可能性もあり、だとしたら、これはサスケかもしれない。




 僕が野生のムササビが宙を舞うところを目撃したのは高尾山と檜原村都民の森でそれぞれ1回ずつだが、大体日没の30分後ぐらいに巣穴から出て、活動を開始するという。
 動物園でも施設内の昼夜を逆転させて、開園時間内に活発に動くようにすると面白いと思うのだけど…。

(おまけ)レッサーパンダの赤ちゃん
 昨年12月に長野市茶臼山動物園から多摩動物公園にやってきたレッサーパンダのサチ(2歳♀)が先日、繁殖のためカナダの動物園に移動となったが、その多摩動物公園では先月から立て続けに3頭のレッサーパンダが誕生した。まだ非公開で、性別も不明だが、飼育舎にリアルタイムの映像が見られるモニターが設置されている。

 これはカナダからやってきたフランケン(2歳♂)と多摩生まれのアズキ(4歳♀)の間に6月22日に誕生した2頭の子どものうちの1頭。
 さらに7月5日にルンルン(7歳♂)とララ(6歳♀)の間にも1頭生まれて、現在、多摩のレッサーパンダはオス3、メス3、不明3の計9頭になった。

 もうひとつ。先月19日に誕生したオランウータンの赤ちゃんは来園者の投票の結果、インドネシアの言葉で火、炎を意味するアピと命名されたが、本日ホームページで公表された情報によると、父親はDNA分析の結果、ボルネオ(29歳)と判明したそうだ。このところ、多摩で生まれる子どもはみんなボルネオの子で、園としてはもう1頭のオス、キュー(推定45歳)の子であることを望んでいたようだけれど…。
 それにしても、アピくん。身近に立派な2頭のオスがいて、現在1歳半の兄貴分リキまでいるということは鹿児島へ行った実兄ポピーと同様、頬の出っ張り(フランジ)がないアンフランジのオスになってしまうのだろうか。