似鳥鶏『迷いアルパカ拾いました』

 動物園を舞台にしたミステリーのシリーズ第3作。
 ある夜、主人公の飼育員・桃本たちは動物園前で迷子のアルパカを保護。飼い主が現れるまで、動物園で預かることに。ニュースにもなったのに、所有者は一向に名乗り出てこない。
 一方、動物園のアイドル飼育員の七森さんの友人が失踪するという事件が発生。桃本は七森さんや獣医の鴇先生、飼育員・服部君とともに事件について調べ始める。
 例によって、素人が事件に首を突っ込むことで大変危険な目に遭ったりして、ハラハラドキドキなわけだが、3作目ともなると、まぁ、なんとかなるのだろうとは思うので、ある程度安心して読み進める。
 今回も登場人物のユニークなキャラクターゆえに全編にわたってコミカルな雰囲気を漂わせながらも、明らかになる事件の真相はけっこうシリアス。
 一気に読めて、かなり楽しめた。