ニホンザル

 サル山で、ふだん四足で歩くニホンザルが飼育員にもらった餌を両手で抱えるようにして、そそくさと二本足で歩くのを見て、人類が直立二足歩行することになったきっかけも案外、こんなところかもしれない、と考える。自分の食べ物を他人に奪われないように両手でしっかり持つと、あとは二本の足で立って歩くしかない、というわけだ。

 サルの母子。