イリエワニ

 上野動物園・両生爬虫類館にいるイリエワニの「フック」♂。1966年に来園して以来、もう49年間、ここで暮らしている。初めは体長数十センチ程度だったらしいが、今は5メートル、500kgほどに巨大化している。海外の動物園では110歳ぐらいの個体もいるらしいので、まだまだ年寄りというほどではないのかも。


 餌は馬肉。1週間に1度ほどだそうだ。すごい省エネ生活。

 イリエワニは英語でSalt-water crocodile。インドから東南アジア、オーストラリア北部にかけての汽水域に生息し、海流に乗って移動することもあり、日本でも西表島奄美大島八丈島などで発見例があるという。
 また、戦時中、ビルマ戦線で敗北した日本軍が撤退中にイリエワニに襲われ、多くの兵士(数百人?)が犠牲になったという話もあり、「動物による最悪の災害」としてギネスブックにも載っているらしい。日本側の記録にはそんな話はないらしいが。

 井の頭自然文化園で1959年から暮らしていたクロヅルの「イチコ」が4月9日に死亡したそうだ。56歳以上の長寿だった。大往生といえるのだろう。安らかに。