第151回天皇賞・春

 伝統の古馬GI・春の天皇賞京都競馬場・芝3200メートルで行われ、4歳〜7歳までの17頭が出走。このレース3連覇をめざしたフェノーメノは回避。
 1番人気は昨年のこのレースで骨折し長期休養からの復活を期すキズナ(牡5歳)。2番人気はGI5勝の実績馬ながら過去2年はこのレースで凡走しているゴールドシップ(牡6歳)。
 そのゴールドシップがゲート入りを嫌がって激しく抵抗し、目隠しをされてようやくゲートに収まると、各馬一斉にスタート。1番枠のゴールドシップも好スタートだったが、いつものようになかなか加速できず、序盤は最後方をぽつんと追走。その前にキズナ。逃げたのはクリールカイザーで、かなり縦長の展開。最初の正面スタンド前でゴールドシップは少し順位を上げ、1・2コーナーを回って向こう正面に入ると、白い馬体が一気に加速して先頭集団に取りつく。常識では考えられない早すぎるスパートにスタンドからはどよめきが湧きおこる。ゴールドシップはそこで一息入れて、4〜5番手で3・4コーナーを回ると、最後の直線で先に抜け出して逃げ込みを図るカレンミロティックをじわじわ追い上げて先頭に立ち、猛然と追い込んできたフェイムゲームをわずかに抑えて1着ゴールイン。本気になれば強いが、やる気を出さずに大敗することも多い葦毛の怪物ゴールドシップが今日は真面目にしっかりと走って天皇賞初制覇でGI6勝目をあげた。次は3連覇がかかる宝塚記念だ。
 1番人気だったキズナは後方から追い上げたものの最後の直線で全く伸びず7着に終わり、アドマイヤデウスら人気を集めた有力4歳勢も力を発揮できず。

 1着 ゴールドシップ横山典)  2着 フェイムゲーム  3着 カレンミロティック
 4着 ラストインパクト  5着 ネオブラックダイヤ