2012年に生まれた3歳馬たちの王者を決める第82回日本ダービーが東京競馬場・芝2400メートルで真夏を思わせる暑さのなか、18頭の精鋭を集めて行われた。
1番人気は皐月賞で破天荒な強さを見せつけ優勝したドゥラメンテ、2番人気は皐月賞で2着だったリアルスティール、3番人気はサトノクラウン。
レースはミュゼエイリアンがハイペースで引っ張る展開。ドゥラメンテは中団の外を追走、リアルスティールはその後ろ、サトノクラウンはさらに後ろ。
そして、4コーナーを回って最後の直線、ドゥラメンテがあっという間に抜け出すと、後続を寄せ付けず、そのまま優勝。2冠達成。圧勝というより楽勝に見えた。
ドゥラメンテは父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴという超良血馬。これで父子2代でのダービー制覇となった。
鞍上ミルコ・デムーロ騎手は2003年の2冠馬ネオユニヴァースに続いてダービー2勝目。
皐月賞の前までは今年の牡馬クラシック戦線は有力馬がひしめく混戦と思われたが、完全にドゥラメンテが一歩抜け出した感じ。2011年のオルフェーヴルのパターンに似てきた。
ところで、ドゥラメンテというのは音楽用語で「荒々しく、はっきりと」という意味だそうだ。イメージにぴったりの名前だ。
秋は日本で三冠制覇(菊花賞)をめざすのか、あるいは有利な条件で出走できる3歳でフランスの凱旋門賞へ行くのか、というところだが、個人的にはやはり凱旋門賞へ行ってほしいかな。今日の結果を受けて、イギリスのブックメーカーによれば今年10月の凱旋門賞で3連覇をめざすトレヴ(仏)に次いでドゥラメンテが2番人気と海外でも一気に評価が上がったらしい。とにかく無事に秋を迎えてほしい。