最近聞いた話。
最新の研究によると、日本人や中国人など東アジア人はネアンデルタール人の遺伝子をヨーロッパ人よりも多く受け継いでるらしい。
（国立科学博物館にあるネアンデルタール人の骨格標本と復元模型）
はるか遠い昔、ヨーロッパを中心に西アジアにかけて暮らしていたネアンデルタール人は1856年にドイツ・デュッセルドルフ近郊のネアンデルの谷（タール）で骨が発見されたことからこう呼ばれるが、およそ４万年前に絶滅したという。あとからユーラシア大陸に進出したホモ・サピエンス（現生人類）と共生していた時期もあるが、ネアンデルタール人と我々ホモ・サピエンスは別種の人類であり、両者の混血はなかったと長らく考えられてきた。
ところが、近年、遺伝子研究の進展により、ネアンデルタール人との接点がなかったアフリカ人を除くホモ・サピエンスに平均で２％程度、ネアンデルタール人の遺伝子が受け継がれていることが分かってきた。つまり、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人は交雑していたわけだ。しかも、ネアンデルタール人は当初、考えられていたよりもユーラシア大陸の東へ広がっており、ヨーロッパ人よりも東アジア人のほうがより多くネアンデルタール人の遺伝的要素を持っていることが分かった、という話。
もちろん、現時点ですべてが分かったわけではないだろうし、僕自身の理解もかなり中途半端なものなので、興味がある方はそれぞれご自分で調べてみてください。
