第35回ジャパンカップ

 東京競馬場・芝2400メートルで行われる国際レース、ジャパンカップも今年で35回目。始まった当初、日本馬は外国馬に歯が立たなかったが、やがて日本馬も対等に戦える時代となり、近年は勝つのは日本の馬ばかりである。昨年まで日本馬が9連勝中。最近ははるばる欧米から遠征してくる顔ぶれもなんとなく地味な感じで、ジャパンカップもどちらかというと日本最強馬決定戦みたいになりつつある。今回も出走18頭中、英仏独から4頭が参戦したが、1番人気は今年絶好調のラブリーデイ、2番人気は宝塚記念惨敗以来のゴールドシップ、3番人気は今年の二冠牝馬ミッキークイーンと人気上位は日本馬が占めた。
 レースはゴールドシップも出遅れることなく、各馬揃ったスタート。カレンミロティックが外から先頭を奪い、そのまま逃げる。2番手にはアドマイヤデウス、さらに昨年のダービー馬ワンアンドオンリーやイトウ(独)、イラプト(仏)らが追い、その後ろにラブリーデイミッキークイーンは中団を進み、ゴールドシップは例によって後方。
 後続を大きく離して3、4コーナーを回ったカレンミロティックが徐々に失速して、最後の直線で後続馬群にのみ込まれると、真ん中からラブリーデイが抜け出し、早めに先頭。最内からはラストインパクトが伸びて、2頭の接戦となったが、ラストインパクトが先頭に立って逃げ込みを図るところを外から4歳牝馬ショウナンパンドラ(4番人気)が鋭く伸びてきて、クビ差で差し切って優勝。1番人気ラブリーデイは3着。得意距離(2000m)より少し長かったのが競り負けの原因か。
 大外を回って進出したゴールドシップは伸びきれず10着に終わり、ミッキークイーンは8着。海外勢では今年の凱旋門賞5着馬イラプトの6着が最高。これで10年連続で日本馬が勝ったことになる。
 勝ったショウナンパンドラディープインパクトの娘で、GIは昨年の秋華賞に続く2勝目。牝馬ながら宝塚記念オールカマー天皇賞・秋と牡馬相手に3着・1着・4着と好走してきてのJC制覇だから、間違いなく強い。そして、JCはやはりディープの娘でこのレース2勝したジェンティルドンナに続く父娘制覇となった。もう何度も書いているが、ディープインパクトというのは現役時代もすごかったが、種牡馬としても本当にすごい。

 1着 ショウナンパンドラ(池添)  2着 ラストインパクト  3着 ラブリーデイ
 4着 ジャングルクルーズ  5着 サウンズオブアース