ラジオ人間である。毎日、テレビをみる時間よりはラジオを聴く時間のほうが長い。
で、個人的に今一番面白いラジオ番組といえば、TBSで土曜深夜というか日曜日の未明3時〜4時の『東京ポッド許可局』である(こんな時間なので、僕は録音して聴いている)。
マキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオという3人の芸人による自主制作のポッドキャスト番組として2008年から配信が始まり、2013年4月からTBSラジオに進出。オジサンが毎回、硬軟とりまぜて様々なテーマについて、あっちこっちに脱線しながら喋りまくる、というのが基本だが、なるほどそういう見方、考え方もあるか、と思わされることも多い。
その番組の中でマキタスポーツが提唱したのが「10分どん兵衛」。
日清のカップ麺「どん兵衛」のうどん、熱湯を注いで5分のところ、あえて10分待って食べると、麺にダシがしみて、さらに美味しくなるという独自の提案である。
僕も「へえ、そうなのか、そのうち試してみようかな」などと考えていたのだが、これがネットで拡散して、本当に美味しいと、いつのまにか巷で話題になっているらしいのだ。ネット検索で「10分」と入力すれば、ワードの候補で「どん兵衛」が出てくるほどだ。
そして、ついに日清食品がホームページで「おわび」広告を出す事態にまで発展。
日清食品は10分どん兵衛のことを知りませんでした。
5分でお客様においしさを届けるということに縛られすぎていて世の中の多様性を見抜けていなかったことを深く反省しております。
重ね重ね反省するとともにマキタスポーツさんに感謝申し上げます。
おかげさまで売れています。ありがとうございます。
日清食品株式会社
日清では5分で最高に美味しくなる麺の開発に力を注いでいたのに、その努力を台無しにしかねないプラス5分。ところが、社内でも10分どん兵衛を試食したところ、まさかの美味しさだったというわけだ。
というわけで、僕も試してみた。
どん兵衛の「きつねうどん」。熱湯を注いで、まず5分。
ここで、ちょっと食べてみる。コシがあって、これはこれで普通に美味しい。
再びフタをして、さらに5分。
うん、うまい。麺のコシはなくなったが、そのぶん、味がしみて、確かにこちらの方が美味しい。
なんだか、ハマりそう。
どん兵衛、東日本と西日本で味が違うらしいね、あと北海道も利尻昆布を使った独自のダシらしい。
東京ポッド許可局「丼ものが好きすぎる論」(ここには10分どん兵衛は出てきません)