第157回天皇賞(春)

 古馬の最強ステイヤー決定戦、春の天皇賞京都競馬場・芝3200メートルで行われ、17頭が参戦した。
 1番人気は過去2年、このレースを連覇したキタサンブラックの3着・2着だった昨年のジャパンカップシュヴァルグラン。2番人気は前哨戦の阪神大賞典を制したレインボーライン。3番人気は日経賞の勝ち馬ガンコ。
 レースはヤマカツライデンが引っ張る縦長の展開。シュヴァルグランとガンコは好位を追走。レインボーラインは中団馬群の中を進む。
 そして、2週目の3コーナー手前で後続馬が続々と前へ進出を開始し、4コーナーでは失速したヤマカツライデンにかわってガンコとシュヴァルグランが並ぶように先頭に立ち、直線に入るとシュヴァルグランが抜け出す。そのままゴールするかと思われたが、寸前で内から追い込んだレインボーラインが交わしてクビ差先着。
 G1挑戦10度目にして初めて栄冠を手にしたレインボーラインだったが、ゴール後、馬の歩様に異常を感じた岩田康誠騎手が下馬。映像を見ると、ゴール寸前で前のめりになっていて、そこで脚を痛めたようだ。ウイニングランをすることなく、馬運車に乗せられ診療所へ運ばれたレインボーライン。表彰式にも姿を現すことはなく、最悪の結末も想像してしまったが、診断結果は右前脚跛行。命にかかわるようなひどい骨折などではなかったようだ。この先、レースに復帰できるかどうかは分からないが、とりあえず「予後不良」の文字を見ずに済んで、少しホッとした。
 レインボーラインステイゴールド産駒の牡5歳。

 1着 レインボーライン(岩田)  2着 シュヴァルグラン  3着 クリンチャー
 4着 ミッキーロケット  5着 チェスナットコート