第50回高松宮記念(G1)

 中央競馬新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、2月29日以降、無観客でレースが実施されているが、今日は関東で季節外れの雪のため中山競馬場が3レース以降中止。そんななか、晴れた中京競馬場では春のスプリント王決定戦、高松宮記念(芝1200m)がGⅠレースとしては史上初の無観客で行われ、18頭が参戦。G1馬も6頭が集まり、豪華な顔ぶれとなったが、その多くがマイル戦で活躍する馬たちで、短距離戦ならではの速い流れに対応できるか、さらに雨上がりで重くなった馬場に対応できるか、が問われるレースにもなった。1番人気は昨年のスプリンターズSを制したタワーオブロンドン、差のない2番人気には昨年の桜花賞馬グランアレグリアが推された。

 レースはスタートから9番人気の5歳牝馬モズスーパーフレアが先頭に立ち、逃げる展開。そして、最後の直線では最内で逃げ込みをはかるモズスーパーフレアにダイアトニックが迫り、さらにクリノガウディーが並びかけ、その外には後方からものすごい勢いでグランアレグリアが追い込んでくる大激戦となったが、写真判定の結果、15番人気のクリノガウディーがわずかに先頭ゴールイン。

 しかし、ゴール前でクリノガウディーが内側へ斜行し、4位入線のダイアトニックの走行を妨害し、その影響で2位入線のモズスーパーフレアも被害を受けており、レースは審議となった。20分近い審議の結果、1位入線のクリノガウディーは4着に降着。2位入線のモズスーパーフレアが繰り上がり1着でG1初制覇となった。

 ハナ差の2着にはグランアレグリア、アタマ差の3着にはダイアトニックがそれぞれ繰り上がり。


2020 高松宮記念

 このパトロールビデオの映像を見ると、降着も仕方がないか。クリノガウディーの和田竜二騎手は4月11日から19日まで騎乗停止。


クリノガウディー 1着入線からの降着 パトロール 2020 高松宮記念

 優勝したモズスーパーフレアは父Speightstown、母Christies Treasureの米国産馬。このレースを牝馬が制するのは2012年のカレンチャン以来8年ぶり。鞍上・松若風馬騎手はこれがG1初勝利。

 

1着モズスーパーフレア(松若) 2着グランアレグリア 3着ダイアトニック

4着クリノガウディー(1位降着) 5着シヴァージ

 

 1番人気のタワーオブロンドンは重馬場が響いたか、12着に終わる。