ピコリーノ

 今日の東京は一日中、雨。しかもザーザー降りで、最高気温も都心で10.1℃。風も強く、沿岸部ではかなりの暴風が吹いたようだ。

 さて、先日の散歩で見かけたピコリーノ。といっても、「ピコリーノって何?」と思われるだろうが、小鳥のついた車止めといったら、「ああ、あれか」と思う人は多いのではないか。

 有名なところでは、神奈川県を走る江ノ電江ノ島駅前でいつも手編みの服を着せてもらっている、あの小鳥のついた金属製の車止めがピコリーノである。

 その小鳥が止まっている車止めがたまたま通りかかった公園の前にもあった。

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 これは旗ポールや車止めなどを製造販売する(株)サンポールの製品で、ピコリーノ(Picolino)は小鳥付きアーチ形車止めの商品名である。

 旗ポールが主力商品だった会社が新たに車止め市場に参入するにあたり、他社製品といかに差別化するかを考えていた時に、公園の車止めに子どもが飛び乗って座るなどして転倒する事故が多発しているという話を聞き、子どもが飛び乗れないような機能性と子どもの遊び場に相応しいデザインをあわせ持つ「ピコリーノ」が誕生したという。それが1980年のこと。

 当時の企画開発の中心だった創業者一族の権藤千代子さんによれば、「金型代(イニシャルコスト)や生産効率を第一に考えたら、1つのポーズ(型)で二羽~三羽を等間隔に並べることになる。しかしそれでは面白味に欠ける。この製品で通りすがりの人々に安らぎを与えたい。ちょっとでも微笑んでもらいたい。親子で物語を創って欲しい。だから、敢えて2つのポーズ(型)を作り配置や羽数にも気を使った。さらに、4羽の内1羽を『はぐれ鳥』にすることで情緒が生まれ、小鳥たちの間に物語も生まれた」とのこと。

 ちなみに、現在の小鳥の金型は2代目で、広島出身の鋳金作家、村中保彦氏が原型を制作したものだそうだ。会社のホームページには江ノ島駅のピコリーノのエピソードも紹介されている。
 これが江ノ島駅のピコリーノ。

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 価格はメーカーのホームページだと6万円台~8万円台と、けっこうな値段だが、ネットで検索してみると、4万円前後で購入可能みたいだ。欲しいけど、買わない。

ピコリーノができるまで|Feel the SUNPOLE|株式会社サンポール|SUNPOLE CO.,LTD.


(きょうの1曲)ORIGINAL LOVE / 二つの手のように


二つの手のように Original Love