MDカーリング、決勝トーナメント始まる

 第14回全農日本ミックスダブルスカーリング選手権という、一体どれだけの人が関心を持っているのか、それ以前にそんなものが開催されていることをどれだけの人が知っているのか、分からない大会(2月23日~28日)もいよいよ大詰め。21チームが7チームずつ3ブロックに分かれて、総当たりの予選リーグを行い、今日で終了。

 激戦となったAブロックは僕が1位通過と予想していた北澤育恵・両角友佑ペアが途中、両角の負傷で不戦敗(対鈴木夕湖・両角公佑ペア)があり、翌日には復帰したが、今日は朝の試合で中嶋星奈・宿谷涼太郎ペアにも敗れて、4勝2敗で3位となり、最後の1枠をかけて午後のプレーオフに。

 A組1位は5勝1敗の鈴木・両角ペア。2位はやはり5勝1敗の中嶋・宿谷ペア。

 ロコ・ソラーレ鈴木夕湖とTM軽井沢の両角兄弟の弟、両角公佑のペア。

f:id:peepooblue:20210227212846j:plain

 中部電力のスキップ中嶋星奈とTM軽井沢の宿谷涼太郎のペア。チームメイトの北澤・両角を破ってベスト8進出。

f:id:peepooblue:20210227213214j:plain

 Bブロックは藤澤五月・山口剛史ペアが吉田知那美清水徹郎ペアに敗れたものの、5勝1敗で1位。2位は北海道地区代表のフルクラム(宿谷奈苗・似里浩志)が藤澤山口には6-7で惜敗したものの、あとはすべて勝って、やはり5勝1敗で2位通過。

 

 Cブロックは昨年全勝優勝の松村千秋・谷田康真ペアが今年も全勝だろうと予想していたが、富士急のスキップ小穴桃里と札幌国際大の青木豪のペアに敗れ、5勝1敗で2位となり、小穴・青木が21チーム中唯一の6戦全勝で1位。

 全勝で予選を突破した小穴・青木。昨年は強化委員会推薦枠で出場だったが、今年は関東ブロックで地区予選を全勝で勝ち抜き、本大会出場。

f:id:peepooblue:20210227212542j:plain

 まずは各組上位2チームが準々決勝に進出。さらに各組の3位チームの中からDSC(Draw Shot Challenge)で最上位の1チームが準々決勝へ。ちなみにDSCとは何か。カーリングの試合では事前に各チームの選手が規定数の石をハウスの中心めがけて投じ、ハウスの中心との距離を計測して、その数値の合計(LSD,Last Stone Draw)が小さいほうが1エンドでの先攻・後攻を選択できるが、全試合のLSDの数値のうち、最大の数字は除いた残りの数の平均値がDSCである。

 で、3組の3位チームのうち、DSC1位はBブロックのチーム栁澤(栁澤実知・小泉聡)。2位がCブロックの吉田夕梨花。松村雄太ペア、3位がAブロックの北澤育恵・両角友佑ペアとなり、15時20分から吉田・松村と北澤・両角がベスト8の最後の1枠をかけてプレーオフを戦った。

 試合は吉田・松村が序盤から主導権を握り、優位に立っていたが、北澤・両角は5-8と3点リードを許して迎えた最終8エンド、北澤のラストショットを残した時点で、相手の石2個を弾き出せば、4得点以上で逆転勝利という絶好のチャンス。こういうショットは北澤の得意とするところだったが、わずかにずれて、ダブルテイクアウトならず。1得点に終わって、8-6で吉田・松村が勝利。

 

 ベスト8による準々決勝は今夜18時30分から行われ、これまた予想外な結果になった試合も。

 まず藤澤山口と吉田・松村の試合。優勝候補の藤澤山口が序盤から優勢だったが、後半になって形勢が逆転。7エンドに2点とって6-6に追いついた吉田・松村が続く8エンドでも不利な先攻ながら1点スチールで7-6の逆転勝利。藤澤山口はここで敗退。

 

 フルクラムと小穴・青木は予選全勝の小穴・青木がここでも強さを見せて、9-3で圧勝。明日の準決勝へ。

 

 松村・谷田と中島・宿谷の対戦は接戦となったが、同点で迎えた8エンドに松村・谷田が3点スチールして9-6で勝利。連覇へ前進。

 

 鈴木両角とチーム栁澤の対戦は前半から鈴木両角が押し気味に試合を進め、5-1とリードしたが、5エンド以降、チーム栁澤が1点ずつ返していき、8エンドで追いついて延長戦に。9エンドでもチーム栁澤が1点を奪い、6-5で逆転勝ち。

 

 この結果、明日9時半からの準決勝は「小穴・青木」対「松村・谷田」、「吉田・松村」対「チーム栁澤」という組み合わせに決定。

 それぞれの勝者が13時からの決勝で頂点をめざすことになる。