第65回大阪杯

 昨年の三冠馬コントレイルと短距離女王グランアレグリアがともに今年初めてのレースでの初対決に注目が集まった第65回大阪杯阪神競馬場・芝2000メートルで行われ、13頭が参戦。グランアレグリアは昨年の安田記念スプリンターズSマイルCSとG1を3連勝中だが、いずれもマイル以下のレースばかりで、2000メートルは初めての距離。一方、コントレイルはホープフルS皐月賞とこの距離のG1を2勝しており、この舞台ではコントレイルが有利という判断か、コントレイルが1番人気。グランアレグリアが2番人気となった。ほかにも昨年の皐月賞、ダービーでコントレイルの2着で、ここでの逆転を狙うサリオス(3番人気)やデビューから5連勝中で、前走、同じ舞台のチャレンジCを勝っているレイパパレ(4番人気)など有力馬がおり、しかも降りしきる雨で、「重」に悪化した馬場状態もレースに影響しそうな気配。

 レースは横一線のスタートから体重422キロと小柄な牝馬レイパパレが先頭に立ち、そのまま逃げる。ハッピーグリンが2番手で続き、サリオスとワグネリアンが並んで3番手。グランアレグリアも直後に続く。コントレイルは馬群のやや後ろ。

 そして、向こう正面でコントレイルが外から上がっていき、3コーナー手前でグランアレグリアに並びかける。並ばれたグランアレグリアも一緒に上がっていき、4コーナーでは先頭レイパパレの後ろにコントレイル、グランアレグリア、サリオスが横並びとなって最後の直線に入る。上位人気馬の激しい争いとなったが、レイパパレは馬場の良い真ん中に進路をとって先頭を譲らず、最後は後続を突き放す。後続が人馬とも泥まみれになるなか、最初から最後まで先頭だったレイパパレと鞍上・川田騎手だけが泥飛沫をかぶることなく、きれいなままゴールイン。4馬身差の2着には外から追い込んできた6番人気のモズベッロが入り、3着がコントレイル。その後にグランアレグリア、サリオスが続く。天候や馬場状態の影響があったとはいえ、このメンバーを相手にぶっちぎりの優勝はやはりすごい。

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 レイパパレはディープインパクト産駒の4歳牝馬。これでデビューから無傷の6連勝。G1初挑戦で一気に頂点に登り詰めた。馬名はハワイの言葉で、帽子の縁を飾るレイを意味するそうだ。

 昨年、デアリングタクトが無敗の三冠馬となった秋華賞に出走できず、同日の一つ前のレースに出て、年上の牡馬を相手に圧勝したレイパパレ。あの日、もし秋華賞に出走できていたら、デアリングタクトにとって最大のライバルになっていただろう。今回の大阪杯はデアリングタクトが回避したが、いずれ直接対決も実現するはず。どちらが強いか。レイパパレの連勝はどこまで伸びるのだろう。

 

1着レイパパレ(川田) 2着モズベッロ 3着コントレイル

4着グランアレグリア 5着サリオス