第81回桜花賞

 牝馬三冠レースの第一戦、桜花賞阪神競馬場・芝1600メートルで行われ、3歳牝馬18頭が参戦した。

 注目は極めて珍しい白毛サラブレッドで、昨年の阪神JF白毛馬として世界の競馬史上初めてGⅠを制した4戦4勝のソダシが、白毛馬として初めて出走するクラシックレースで勝つことができるか、だった。ソダシは当初から単勝1番人気に推されていたが、直前で阪神JFで2着だったサトノレイナスが1番人気となった。今日の阪神の高速馬場ではソダシよりサトノレイナスに有利と判断されたのだろう。

 さて、ソダシは好スタートを切ると、先行したストゥーティの直後のインを進む。かなりのハイペースで、サトノレイナスは後方から追い込みに賭ける。

 スタートで遅れた3番人気のメイケイエールが一気に盛り返して暴走気味に先頭に立ち、4コーナーを回って最後の直線。

 メイケイエールが失速し、ストゥーティが再び先頭に立つが、最内にいたソダシが馬場の真ん中寄りに出しながらストゥーティをかわして先頭に立つ。ファインルージュやアカイトリノムスメが追いすがり、さらに後方からサトノレイナスが猛然と追い込んでくるが、ソダシが先頭のままゴールイン。クビ差の2着にサトノレイナス。勝ちタイムは1分31秒1のレコード。

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 ソダシは父が芦毛クロフネ、母が白毛のブチコ、母の父キングカメハメハという血統。これでデビューから5戦5勝で、G1は2勝目。重賞は4勝目。昨年のデアリングタクトに続く無敗の桜花賞馬誕生である。馬名のソダシはサンスクリット語で純粋、輝きを意味するそうだ。ハイペースで先行した馬が軒並み最後に失速するなか、前で競馬をしながら、後続に抜かされることなく驚異的なレコード勝ち。輝くような緑のターフにひときわ映える真っ白な馬体は単なるアイドルホースではない、新たなスターホースの出現を印象づけた。JRAが売り出したソダシのぬいぐるみもあっという間に売り切れたらしいね。

 

1着ソダシ(吉田隼) 2着サトノレイナス 3着ファインルージュ

4着アカイトリノムスメ 5着アールドヴィーヴル