オランウータンの「ひな」

 今月前半に早くも花を咲かせた我が家の金木犀。また新たな花芽がたくさんついているのに今朝、気がついた。もう一度、咲きそうだ。

 台風の接近で、東京は夕方から雨。明日は荒れ模様の天候になりそうだ。大きな被害が出ないことを祈るばかり。

 

 多摩動物公園のオランウータン、「ひな」(11歳♀)。昨年10月に北海道の釧路市動物園からやってきて、まもなく1年。

 人工哺育で育ったため、オランウータンとしての生き方や社会性、子育ての仕方などを学ぶためにやってきたのだが、なかなか他のオランウータンたちと馴染めないまま、1年が経ってしまった。

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 最近になって、ようやくジュリー&チェリアと一緒に出るようになったが、まだお互いに打ち解けておらず、微妙な距離を保ったままの生活が続いている。

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 こちらはチェリア。6歳。やはり人工哺育個体だが、2歳で多摩にやってきて、代理母のジュリーたちと過ごすうちに、当初のひ弱な印象も消えて、すっかりオランウータンらしくなった。でも、ジュリーに甘やかされて、ちょっと我がまま。

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 「ひな」の場合、釧路で10歳まで妹の「りな」を除けば、他のオランウータンとほとんど接したことがなかったので、なかなか大変なようである。

 もし人間の赤ちゃんが10歳になるまでオランウータンやチンパンジーに育てられたとしたら、それから人間社会に復帰するのには大変な困難が伴うことは容易に想像できる。

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 それでも、「ひな」と「チェリア」はお互いに関心は持っているようなので、そのうち一緒に遊ぶような場面が見られるのではないか、とは思っているのだが・・・。

f:id:peepooblue:20210930225906j:plain(「チェリア」に後ろから近づく「ひな」)

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 「チェリア」はまだすぐそばに「ひな」が来ていることに気づいていなかったが、何か気配を感じたか、振り向いて、そこに「ひな」がいるのに気づくと、慌てて逃げだしたのだった。

 

(きょうの1曲)Ivan Lins / Dinorah, Dinorah

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