第73回阪神JF&香港G1

 2歳女王決定戦、第73回阪神ジュベナイルフィリーズ阪神競馬場・芝1600メートルで行われ、2歳牝馬18頭が参戦。

 1番人気のナミュールがスタートで出遅れ、最後の直線では後方から最内を通って伸びてきたが、伸びきれず、中団から外を通って伸びてきた3番人気のサークルオブライフが優勝。


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 サークルオブライフはエピファネイア産駒。デビュー戦で3着の後、2戦目で初勝利。そして、前走のアルテミスS(G3)を制し、3連勝でG1制覇と通算4戦3勝。

 

1着サークルオブライフ(M.デムーロ) 2着ラブリーユアアイズ

3着ウォーターナビレラ 4着ナミュール 5着ナムラクレア

 

 また、今日は香港シャティン競馬場でも香港国際競走、4つのG1レースが行われ、日本馬も12頭が遠征した。

 まず香港ヴァーズ(芝2400m、8頭)にはグローリーヴェイズとステイフーリッシュが参戦。一昨年のこのレーズを勝ったグローリーヴェイズ(牡6,J.モレイラ騎乗)が見事に2度目の制覇。

 続く香港スプリント(芝1200m、12頭)には日本からダノンスマッシュ、レシステンシア、ピクシーナイトの3頭が参戦したが、大きなアクシデントが発生。4コーナーで1頭が故障して転倒し、ピクシーナイトを含む後続の馬が次々に巻き込まれて転倒。4頭が競走中止。ピクシーナイトの鞍上・福永騎手も投げ出され、大変心配したが、今のところ、意識はあるという情報。検査のため病院に運ばれたといい、鎖骨骨折というような話も出ているものの確かなことは不明。大事に至らなければよいが。ピクシーナイトは幸いなことに馬体には異状なしと伝えられているが、転倒した4頭のうち2頭は予後不良。助からなかったようだ。

 事故に巻き込まれなかった4歳牝馬レシステンシアが2着。これがラストランでこのレース連覇を目指したダノンスマッシュは事故をなんとか回避したものの、大きく遅れて最下位(8着)でゴールイン。

 以上の2レースはフジテレビの中継で観たが、その後の香港マイル(芝1600m、11頭)にはサリオス、ダノンキングリー、インディチャンプ、ヴァンドギャルドが参戦し、サリオスの3着が最高。香港のマイル王ゴールデンシックスティが勝って連勝記録を16に伸ばす。

 そして、メインの香港カップ(芝2000m、12頭)にはラヴズオンリーユー、ヒシイグアス、レイパパレの3頭が出走。これが引退レースのラヴズオンリーユー(牝5,川田騎乗)が見事に優勝。2着にヒシイグアスが入り、日本馬のワンツー。

 ラヴズオンリーユーは春に香港クイーンエリザベス2世Cを制し、秋には米国競馬の祭典ブリーダーズカップに参戦し、BCフィリー&メアターフで日本馬として初めて勝つ歴史的快挙、そして今日の勝利。日本馬の海外G1、年間3勝は史上最多。2019年のオークスも含めてG1は4勝目。

 今日の香港での日本馬の活躍はめでたいことだが、それ以上に多重落馬事故の衝撃のせいで、後味は悪い。せめて騎手も馬もみんな無事でいてくれればよかったのだが。

 

(追記)落馬事故に巻き込まれたピクシーナイトは左前膝の骨折が判明したそうだ。重い症状でないことを祈るばかり。