筑波山(その3)

 1月9日(日)に茨城県筑波山に登った話のつづき。

 筑波山神社から「白雲橋コース」の登山道を登り、女体山頂に近い尾根筋にたどり着いたところから。時刻は10時を過ぎたところ。

 このあたりからは冷涼な気候を好むブナが多くなる。筑波山の山頂付近に孤立的に生えるブナは氷河期の生き残りだそうだ。

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 このあたりの尾根道は比較的平坦で歩きやすいが、凍っている場所もあるので油断はできない。

 冷たい風が強く吹きつけてくるが、体はすっかり温まっており、少し汗ばむぐらいだ。

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 立ち枯れたブナ。大気汚染や温暖化など人為的な原因で枯れたのだろうか。関東でもブナの生えた山は各地にあるが、どこでも枯死する木が増えて、ブナは危機的状況になっている。

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 また高くそびえる巨岩が現れた。「北斗岩」だ。

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 説明文によれば、天空に輝く北斗星のように決して動かないという意味だそうだ。動かないということは、ここでいう「北斗星」とは北極星のことだろう。

 傍らにある祠は小原木(こはらぎ)神社で、月読尊(ツクヨミノミコト)を祀っているという。

 北斗岩もくぐれるので、くぐった。

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 いよいよ山頂が近づき、道はまた険しさが増してきた。岩場が多くなり、しかも、その上に雪が積もって凍っている。手で岩につかまりながら、恐る恐る足を運ぶ。他の人たちも同じで、「筑波山で滑落なんて嫌だなぁ」などと言っている。

 まぁ、崖下に転落なんてことはないが、滑って転んで怪我をするというぐらいのことは起こりうる。一歩ずつ慎重に進む。

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 まもなく「屏風岩」。

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 ロープウェイの真下にあり、素戔嗚尊(スサノヲノミコト)を祀る安座常(あざとこ)神社が鎮座している。

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 ロープウェイがやってきた。女体山頂はすぐそこだ。でも、まだあんなに登るのだ。

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 すぐにまた巨岩が現れる。この岩にはどんな名前がついているでしょう?

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 正解は・・・。

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 大仏岩。高さ15メートル。

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 大仏岩から10分、険しい岩の間をなんとか登り切って、ついに筑波山の最高峰、女体山の頂上に到達。標高877メートル。時刻は10時37分。

 ロープウェイやケーブルカーで登ってきた人たちも含めて老若男女で賑わっている。f:id:peepooblue:20220111134818j:plain

 筑波山日本百名山にも選ばれている。百名山の中で標高1,000メートルに達しない唯一の山であるが、名峰であることは確かだろう。

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 ところで、これまでずっと見てきた斑糲岩の「糲」という字は黒米を意味するそうで、斑糲岩は角閃石や輝石などガラス質の有色鉱物を多く含むどちらかというと黒っぽい岩石で、石材としては黒御影とも呼ばれる。登山道でも長い年月、人々に踏まれ続け、磨かれて、黒光りしている部分があった。ところが、この女体山周辺の斑糲岩は無色鉱物の斜長石を多く含み、全体が白っぽく見える。これはマグマが冷えて固まる過程で、比重の軽い斜長石が上の方に集まり、その部分が女体山の岩体となっているからだそうだ。一方、男体山の斑糲岩は黒っぽいという。

 女体山付近の岩。

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 一等三角点。僕が子どもの頃は筑波山(女体山)の標高は876メートルと覚えていたが、1999年から877メートルになった。かつてはこの三角点の位置を筑波山の標高としていたが、山頂にはそれよりも1メートルほど高い岩があるので、それに合わせて訂正されたということらしい。

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 とにかく筑波山の最高地点である。女体山からは霞ケ浦など東側の眺望が優れている。

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 女体山には女体山御本殿があり、伊弉冉尊イザナミノミコト)が祀られている。

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 ここではお守りなども売られていて、御朱印もある。500円もするが、せっかくなので頂いてきた。予想通り、予め準備されたものに日付を入れるだけのもの。表にダイヤモンド筑波山の写真がプリントされたクリアファイル付き。

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 この後、男体山にも登るので、そこでまた500円ということになる。

 女体山から男体山方面を望む。

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 ここからは女体山と男体山の間の鞍部にあたる御幸ヶ原へと下っていく。道沿いには電波塔がいくつも立ち並んでいる。かつては電波銀座などと呼ばれていた。

 雪さえなければ、気軽にハイキング気分で歩ける道だが、今日は各所で凍っているので、なかなか苦労した。一度、ツルッと滑ってコケそうになった。危ない、危ない。

 鶺鴒(せきれい)石。セキレイがこの石の上に止まって、男女の道を教えたということなのだが、これはイザナギイザナミ両神に教えたということなのだろうか。

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 この石の前にはせきれい茶屋がある。

 路傍にあったお地蔵様。

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 お店の並ぶ御幸ヶ原にやってきた。時刻は11時10分。

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 ここからは北側の眺望が開け、日光連山が望まれる。

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 女体山を振り返る。

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 昼食にはまだ早いので、とりあえず男体山にも登ってこよう。

 ということで、つづく。