2月23日に多摩丘陵を歩いた話。小田急多摩線の黒川駅を起点に古道「布田道」を歩いて古い宿場町、小野路（町田市）を訪ね、小野路の里山を彷徨うように散策して小野路の集落とは反対側に下ってきた。ここを町田と多摩センターを結ぶバスが１時間に１本程度走っているが、もう少し歩きたい。
ということで、小野路の西にある小山田地区に足を踏み入れる。
至るところに「タヌキに注意」。町田市はタヌキの交通事故が非常に多いという新聞記事をずいぶん前に読んだ記憶がある。
小野路の山の向かい側の山裾に鳥居が見えたので行ってみた。
白山神社。
石段の脇にまた地神塔があった。そして、黒川の汁守神社と同じように「地神齋」と彫られている。弘化四（1847）年建立。
弁天池もある。
白山神社を拝んだ後、さらに奥へ向かうと、都立小山田緑地に出た。
小山田緑地も多摩丘陵の自然を生かした公園のようだが、本園のほかにいくつかの分園が点在し、その中にあるゴルフ場を緑地が取り巻くような形になっている。現在いる地点は本園の北端部で、道を挟んで北に梅木窪分園がある。本園に入ってすぐサービスセンターがあったので、案内地図をもらって、大久保分園、山中分園を通って唐木田へ向かうことにする。途中でゴルフ場を突っ切り区間もあるようだ。
梅木窪分園の西側を北上し、ボールが飛んで来たら嫌だなぁ、と思いながらゴルフ場を横切り、大久保分園へ。直後にゴルファーとキャディーが同時に「ファ～！」と叫ぶのが聞こえてきた。
モズ。
このあたりは古代から馬の生産地で、広大な牧が広がっていたらしい。
とんぼ池。今はひっそり。
湧き水。
ツグミがいた。
緑地とゴルフ場と私有地が入り組んで、道に迷いそうになるが、地図と道標を頼りに歩く。
ゴルフ場の向こうに多摩センターの街が見えてきた。
山中分園。
現在の小田急多摩線は唐木田が終点だが、将来的には小山田を通って相模原方面への延伸計画がある。もし、それが実現すると、このあたりの山の下にトンネルが掘られることになる。鉄道が通り、駅ができれば、その周辺は宅地開発されることにもなるのだろう。もう人口もどんどん減っていくわけだし、これ以上の宅地開発は必要ないのではないか、小田急の延伸も必要ないのではないか、と思ってしまう。
昔はこのような風景が多摩丘陵全体に広がっていたのを、木を伐採し、山を切り崩し、ニュータウンに変貌させてきたわけだ。もはや開発より回復の時代だと思うが、世の中にはこういう土地を見ると開発したくてたまらなくなる人々がたくさんいるのだろう。
とにかく、唐木田駅までもうすぐというところで、会いたかった青い鳥に出会った。
ルリビタキ♂。
唐木田駅には16時にゴール。
