第166回天皇賞・秋

 秋の天皇賞東京競馬場・芝2000メートルで行われ、先週のクラシック最終戦菊花賞(3000m)を距離適性の問題から避けてこちらに回った3歳馬から歴戦の古馬まで牝馬3頭を含む15頭が参戦した。すべての馬が重賞を勝っているというハイレベルなメンバーが揃った中で1番人気に推されたのは皐月賞、ダービーでいずれも2着に終わり、ここで悲願のG1制覇をめざす3歳のイクイノックス。2番人気は昨年のダービー馬で、今年のドバイG1を勝ったシャフリヤール。3番人気は前走・札幌記念を勝ったジャックドール。先週までG1レースでは1番人気が16連敗中。今日はどうなるか。

 レースは今年のドバイターフ(G1)を逃げ切ったパンサラッサが先行争いを制して先頭で引っ張る。前半1000メートルが57秒4というかなりのハイペースで、3コーナー過ぎでは後続を大きく引き離した大逃げの形になる。その光景に24年前のサイレンススズカの記憶が蘇るが、パンサラッサはそのままのペースで逃げ続け、4コーナーを回って最後の直線に入っても、後続とは大きな差。パンサラッサが粘りに粘って、そのまま逃げ切るかと思われたが、中団馬群の後方からものすごい勢いで追い込んできたイクイノックスがゴール寸前で差し切り勝ち。悲願のG1初制覇を達成するとともにG1での1番人気の連敗記録を16で止めた。非常にスリリングなレース。やはり強い逃げ馬がいると面白いレースになる。


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 イクイノックスはキタサンブラック産駒の3歳牡馬。これで通算5戦3勝。このレース、父子制覇となった。

 

1着イクイノックス(ルメール) 2着パンサラッサ 3着ダノンベルーガ

4着ジャックドール 5着シャフリヤール