米澤穂信『夏期限定トロピカルパフェ事件』

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)

 清く慎ましい小市民をめざす高校生の小鳩くんと小佐内さんのシリーズ第2弾。
 他人の話に横から口を挟み、つい余計な知恵を働かせて、知った風なことを言ってしまい、嫌がられる小鳩くんは、そんな性格を封印するために小市民をめざすわけだが、今回は何よりも「復讐」を愛し、より強く殴り返すために誰かが殴ってくれることを待っている、という小佐内さんのなんとか隠しておきたい本性が明らかになってくる。
 前作もまあまあ面白かったけれど、今回はそれ以上かな。となると、次は秋期限定〜となるわけだが。季節的にも合っているしね。

 それにしても、読書をする場合、その本の作者というのは自分よりず〜っと年上か、あるいはもうこの世にいない人、というのが当たり前だったはずなのに、最近は自分より年下の人が書いた作品を読むのが普通になってしまった。う〜ん。ちなみにこの本の作者、米澤氏は1978年生まれ。