いまの季節、雑木林のそばを歩いていると、コナラやクヌギのまだ青いドングリが葉っぱのついた小枝ごと落ちているのをよく見かける。
これはチョッキリという虫のしわざだそうだ。正確にはハイイロチョッキリ。体長は1センチにも満たない、ゾウムシやオトシブミに近い仲間。
ドングリをよく見ると、小さな穴が開いている。
これはチョッキリが卵を産みつけた痕なのだ。そして、産卵後、ドングリのついた枝を切って落とす。そこからチョッキリという名前がついたらしい。
なぜ産卵した実を落とすかというと、実は幼虫の餌になるので、べつのチョッキリが同じ実に卵を産まないように、ということらしい。
しかしながら、地面に落ちたドングリはネズミなどの餌になってしまう可能性もある。ネズミにとっては卵を産みつけられたドングリは栄養価の高い具材の入ったおにぎりみたいなものか。