ヒグマ

 上野動物園のヒグマ。
 2006年1月生まれと推定される双子の兄弟。ポンとポロ。
 上野動物園にやってきた当初はまだ赤ん坊で、ヒグマの一般的なイメージにそぐわない、まさにヌイグルミみたいな小さくて可愛い子熊だった。



 今は一頭ずつ順番に展示されているけれど、彼らと対面するたびに大きくなったなぁ、と思うと同時に、彼らの悲しい境遇を思い出してしまう。
 兄弟は北海道の足寄町で母熊と一緒にいたところ、母親が射殺され、まだ赤ちゃんだった2頭だけが捕獲され、上野動物園にやってきたのだった。
 そんな恐ろしい体験はまるで覚えていないかのように、2頭で取っ組み合いしたり、駆け回ったりしていた健気な姿が印象に残っている。

 動物園にいる動物が幸せなのかどうか、分からないし、そもそも動物に幸福とか不幸とかいう感覚があるのかどうかも分からないけれど、それでもこの兄弟には幸せに過ごしてほしいな、と思ってしまう。
 最初の3枚と最後の1枚、どっちがポンでどっちがポロか分からなくなってしまいました。最初の方がポンだったかな。