北山猛邦『密室から黒猫を取り出す方法』

 世界一気弱な名探偵・音野順が活躍(?)する「名探偵音野順の事件簿」シリーズの『踊るジョーカー』に続く第2弾。
 表題作のほか、「人喰いテレビ]「音楽は凶器じゃない」「停電から夜明けまで」「クローズド・キャンドル」の計5編を収録。「停電から〜」では、かなり無理な方法で殺人を企てる兄弟に、計画がうまくいくように、などとイケナイ思いを抱きながら読んでしまったが、最後は音野が何もせず、何も語らずに解決してしまう、というオチ。「クローズド・キャンドル」ではライバル探偵の琴宮(きんぐう)が登場。この先も音野たちの前に立ちはだかるのだろうか。

 この作品、コミックスにもなっているんだね。ちょっと絵入りで見てみたい場面がいろいろあるので、興味はある。