世田谷八幡宮の奉納相撲

 世田谷八幡宮例大祭が14、15日に行われ、14日には東京農業大学相撲部による奉納相撲があった。今年も見物に行ってきた。

 最近の傾向として外国人がものすごく増えた。外国人だらけ、外国人のほうが多いのでは、と思ってしまうほどだ。みんな祭りそのものではなく、相撲が目当てなのは間違いない。神様に手を合わせている人はほとんどいないので。現在は大相撲が両国国技館で行われているが、こちらは入場料も要らないし、興行としての相撲ではなく、より伝統的で素朴な神事としての相撲なので、こちらのほうが本来の姿に近いといえるのかもしれない。

 奉納相撲は14時から。

 まずは神主さんによる神事。

 神主さんが塩をまいて、土俵の四隅、力士、観客を浄めていく。

 その後、「君が代」斉唱。アオスジアゲハもじっとしていた。

 それから土俵を整備して、準備運動。四股、すり足、股割など。

 股割では最初に体の柔軟な子が実演し、喝采を浴びた後、体の硬い子が土俵に上がって笑いをとるという毎度おなじみのパターン。でも、体が硬いといっても、僕よりはだいぶ軟らかそうだった。


www.youtube.com

 その後、いよいよ取り組み開始。学生相撲ならではの団体戦ということで、出身地域別の対抗戦や個人トーナメント、次々とかかってくる相手に誰かが3連勝するまで取り組みが続く「飛び付き三人抜き」やさらにハードな「五人抜き」など。これは奉納相撲の伝統的な取り組みの形式だそうだ。

 飛び付き三人抜き。まるで体格の違う兄弟対決や大技「居反り」の連発に大いに盛り上がる。


www.youtube.com

 奉納相撲は神様に喜んでいただくというのが基本だろうから、花相撲的な要素もあって、必ずしも真剣勝負というわけではなさそうな一面もあるが、一方では力と力のぶつかり合いもあり、見ていて飽きない。

 最初は体の大きな外国人が大勢立ち見で観戦していたので、なかなか土俵が見えない人もいたようだが、ある程度見て満足したのか、途中で席を立つ人も少なくなく、超満員だった観覧席も最後のほうはいくらかゆとりが出てきた。

 最後はこれより三役。小結、関脇、大関が東西から土俵入りの後、三番。結びの大関戦で終了。


www.youtube.com

 ここから大相撲へ巣立った正代のような力士がまた出てくるかどうか。