ヤビツ峠と宮ヶ瀬湖

天気がすっきりしなかった今年の連休、最終日になって「緑が空の青さに輝いて♪」とキャンディーズの「夏が来た!」日和になった。
というわけで、朝から自転車を連れて小田急線で出かけてきた。
朝、7時半頃、秦野駅に着き、愛車を組み立て、駅前で朝食をとった後、スタート。今日は丹沢山系のヤビツ峠を越えてみようと思っている。この時期は海より山に行きたくなるのだ。
駅前商店街から早くも上り坂。「ヤビツ峠12キロ、宮ヶ瀬30キロ」の標識がある名古木交差点からはさらに急な坂道。いきなりキツイが、まぁ、のんびり行こう。
少し上ったところで、ちょっと寄り道して、源実朝首塚を見てくる。新緑の山の向こうに真っ白な富士山が浮かび、低空をツバメが飛び交い、はるか上空ではヒバリがさえずっている。
再びヤビツ峠への道に復帰。さらに急勾配が続く。早くも汗だくだ。暑い!
道端の道祖神や二十三夜塔などにも目を留めながら、のろのろと上っていると、次々とロード系の自転車に抜かれる。あちらは旅というよりスポーツに近い感覚なのだろう。自転車の性能も違うし、体力的にも対抗できるはずがないので、抜かれてもあまり気にしないことにする。それにしても、自転車が多い。峠から下ってくる人たちとも次々すれ違う。なんと一輪車ともすれ違った!
蓑毛のバス停を過ぎると、カーブが多くなったが、勾配はいくらか緩やかになった。山林の中に入って、木陰も多くなり、多少は走りやすい。メジロやウグイスがさえずっている。ヤマガラの姿も見かけた。
「菜の花台」の展望台に着いた。なんと海が見える。相模湾三浦半島から江ノ島、真鶴、伊豆方面まで全部見えるのだ。ただ、海は逆光で霞んでいるのだけど、それにしても、こんなにスケールの大きな展望は久しぶりである。もちろん、西方には箱根の山、そして富士山もバッチリ。昼間もいいけど、夜景はすごいだろうなぁ、と思う。


(菜の花台)


さらにフウフウ言いながら上り続け、9時53分にヤビツ峠に到着。標高761メートル。しばらく休憩。


ヤビツ峠からは下り。道も狭く、見通しの悪い急カーブが続くので、けっこう緊張する。安全第一で、それでも時速30〜40キロ程度でぐんぐん下る。新緑は一段と素晴らしく、渓流からはミソサザイの声も聞こえてきた。さらにオオルリツツドリヤブサメキビタキなど野鳥の声が満ち溢れている。いいなぁ、この道。初めてだけど、気に入った。

(中津川渓谷に沿ってピカピカの新緑の道をひたすら下る)



宮ヶ瀬湖が見えてきた)


相模川の支流・中津川の源流部を下り、やがて中津川をせき止めた人造湖宮ヶ瀬湖が見えてきた。まだ新しい湖だが、すでに立派な観光地になっているようで、大変な人出だ。
時計回りに湖を半周し、鳥居原ふれあいの館で休憩。ここまで走行距離は40キロ。
ここでも少し休憩し、それから北岸林道を通って宮ヶ瀬ダムへ。その途中、服部牧場という観光牧場があり、ここにも立ち寄った。馬、牛、ロバ、ヤギ、ヒツジ、豚、ニワトリなどが飼育され、ここも大賑わいだ。名物のジェラートを味わう。

(服部牧場。自前のセーター着用?の羊たちは暑そう…)



宮ヶ瀬ダムの下に広がる「あいかわ公園」に着き、エレベーターでダムサイトの上まで昇ってみた。


(ダムを見下ろす。高所恐怖症の人は相当怖いでしょう)



(「風の丘」からダムサイトを見る)


帰りは園内の「風の丘」経由で歩いて下って愛車のもとに戻り、自転車で改めてダムサイトの上まで上る(一般車両通行禁止の道だが、歩行者は歩ける。自転車はどうなのか知らないが、行っちゃいました!)。
で、宮ヶ瀬ダムから宮ヶ瀬湖の東岸をたどり、湖水が尽きた土山峠からは伊勢原・厚木方面へひたすら下る。途中、飯山観音に立ち寄り、16時ちょうどに本厚木駅に到着。ここから電車で帰る。79キロ。