東横線で九品仏へ

 今日、東京の桜が観測史上最も早く開花。



 副都心線東横線相互直通運転も切り替え工事が無事に完了したようで、始発から渋谷地下駅への東横線乗り入れが開始。
 ということで、さっそく行ってみた。
 小田急線〜千代田線を使って明治神宮前まで行き、副都心線のホームへ行くと、いきなりやってきたのが、東急の車両を使った西武線直通、急行西武球場前行き。いかにも相互直通運転という感じで、グッとくるね。

西武球場前行き、つづいて新宿三丁目行き)

保谷行きの東横線車両)

 僕は西武の車両を使った東横線直通、急行元町・中華街行きに乗車。混雑の影響で5分ほど遅れている。
 次が渋谷。そして、ここから特急となって、いよいよ新規開通区間に突入するが、考え事をしていて、何の感慨もないまま、いつのまにか走りだしていた。それでも、外が明るくなって地上に出ると、あぁ、繋がったんだなぁ、と思う。西武鉄道の電車が初めて多摩川を渡って神奈川県まで走るわけだ。
 行き先も何も考えずに乗っていたのだが、とりあえず、自由が丘で下車。下り方面はほとんどが元町・中華街行きだが、上りは渋谷行き、新宿三丁目行き、和光市行き、保谷行き、川越市行きなど、さまざま。東上線方面に行きたいのに西武線に入ってしまうなど、乗り間違えが続出しそうだ。

(自由が丘にて)

 自由が丘で下車しても、何の用もないので、大井町線に乗り換え、隣の九品仏駅で降りる。
 小田急線〜千代田線〜副都心線東横線大井町線と途中で一度も改札を通らずにこれだけ乗り継いできた。
 九品仏・浄真寺は世田谷の代表的な名刹で、僕は小学校3年生の時、学校から社会科見学の区内めぐりで来たのが最初だ。確か、ここで弁当を食べたのだった。
 その後も何度か来ているが、すべて自転車だったので、電車で来たのは今回が初めて。

(駅前から続く松並木の参道。明治32年に立てられた「禁銃猟警視庁」の標柱)

(仁王門)

 九品仏・浄真寺は釈迦如来を安置する本堂と向き合うように三つの阿弥陀堂が並び、それぞれに三体ずつ、計九体の阿弥陀如来像が安置されている。それで九品仏

(本堂の釈迦如来像)

(本堂と向き合うように三つの阿弥陀堂が並ぶ独特の伽藍配置)

(真ん中の阿弥陀堂・上品堂)
 江戸初期に創建された寺だが、戦国時代には世田谷地方を支配した吉良氏の家臣・大平氏の居館、奥沢城があり、今も当時の土塁が残っている。

(奥沢城址の土塁)
 境内にはカラスやヒヨドリシジュウカラのほか、ワカケホンセイインコの声が聞こえ、巣穴も見つけた。


(インコの巣穴。ここから♀が出てきた)
 池にはカエルの卵とオタマジャクシ。

 桜もちらほら。


(ムラサキハナナ)
 閻魔堂には閻魔大王と奪衣婆の像。閻魔さまにはナボナ(お菓子のホームラン王…という言い方は古い?)が供えてあった。地元のお菓子だからね。

 再び大井町線で自由が丘へ。
 東横線の渋谷方面の発車案内板は小手指行き、保谷行きが表示されている。「これ、どこ?」なんて声が聞こえる。



 中目黒へ移動。今まで地下鉄日比谷線東横線に直通していたが、今度のダイヤ改正で乗り入れ中止になった。でも、この駅で、同じ東武鉄道なのに接点のなかった伊勢崎線の電車と東上線の電車が顔を合わせることになった。

東上線直通の川越市行き)

(中目黒始発の日比谷線経由、東武伊勢崎線直通・東武動物公園行き)

西武池袋線直通の飯能行き)

西武線直通の石神井公園行き=東横線車両)


 続いて、代官山でもちょっと降りてみた。オシャレな街として有名な代官山だが、今日はカメラを持った、あまりオシャレとは縁のなさそうな人の姿が目立つ(自分を含む)。
 とにかく、この代官山駅構内で新旧の線路の切り替えが行われたわけだ。僕は昨日までの線路を撤去して、その下に新しい線路を敷くのかと思ったのだが、ここでは従来の線路をそのまま位置を下げて、トンネルからの線路に繋げる工事だったようだ。線路が下がった分、昨日までよりホームの高さも低くなった。

 渋谷に着き、今度はここで降りる。ここでも、カメラを持った人が多い。
 昨日までは4線のうち、真ん中の2線は使用されていなかったが、今日は4本の線路すべてに電車が発着している。東横線から来た渋谷止まりの電車は折り返しで横浜方面のホームに到着するため、副都心線方面へ行く人は隣のホームへ移動しなければならない。

(渋谷駅から代官山方面)


 最後に、昨日までの東横線渋谷駅。昨日はあんなにすごい混雑だったのに、今日はもう電車が発着することもなく、作業員らしき人が少しいるだけで、ガランとしている。柵が設置され、「関係者以外立入禁止」の張り紙。なんとなく寂しいね。5月以降に取り壊されるとのこと。柵の外側にはカメラを持った人多数。




 さて、来週は小田急線の下北沢付近が地下にもぐる。