8月15日

 今日で70回目の終戦記念日
 この日を迎えると、昔、母方の祖父母が高校野球中継の正午のサイレンに合わせて直立して黙祷していたのを思い出す。僕は座ったまま、その姿を見上げていた。何度かは一緒に立って眼を閉じたかもしれないけれど。
 母は終戦の時、愛媛県今治にいた(母や祖父母はイマバリではなくイマハルと言っていた)。当時、小学2年生。
 いつも夜、寝入った頃に空襲警報が鳴り、叩き起こされて防空壕へ避難するのが辛くて、死んでもいいからそのまま寝ていたいと思ったという話をよく聞かされた。
 実際の空襲の晩には逃げる途中で家族とはぐれ、川に飛び込んだものの、びしょ濡れになった防空頭巾が重くて水から上がることができず、知らない人に引っ張り上げてもらったという話も何度も聞いた。
 「あれはなんだろう」といって、みんなで瀬戸内海の彼方のキノコ雲を見た話も何度も聞いた。

 父は静岡市疎開していて空襲に遭った。当時6年生。父のいた家は無事だったが、家が焼けてすべてを失った人たちの、焼失を免れた家の人間を見る目つきについて「あんな怖い目は見たことがない」とよく言っていた。あとは機銃掃射の恐ろしさ。

 終戦直後の貧しさ、ひもじさの話も何度も何度も聞かされたな。
 母とは今日もまた同じような話をした。

 日本が戦争に負けて、最初に日本にやってきたゾウのはな子。今年で68歳。

 井の頭自然文化園で静かに余生を過ごしている。

 昨日初めて気がついたのだが、夜になると、アオマツムシが鳴くようになった。まだまだ残暑が続くが、季節は進んでいる。まぁ、アオマツムシは外来昆虫だけど。

(きょうの1曲)月にハミング/GONTITI feat.椎名へきる中川亜紀子

ヨコハマ買い出し紀行 ベスト・サウンドトラックス

ヨコハマ買い出し紀行 ベスト・サウンドトラックス