戦わずして・・・

 菅総理が次の自民党総裁選に出馬しないことを表明。内閣支持率も軒並み下落し、党内からも若手を中心に「菅総理の下では次の総選挙を戦えない」という声が続出し、不出馬、総理退任に追い込まれた形。

 菅義偉という人の存在を知ったのはいつのことだったか忘れたが、最初は自民党の中ではなかなかの人物というイメージだった。恐らく、何かのインタビュー記事でも読んだのだったろうか。

 しかし、安倍内閣官房長官になってからは僕の中でのイメージは悪化の一途を辿る。ただ、長期政権の中で次々と問題を引き起こす安倍総理の尻ぬぐいばかりさせられて、立場上、いろいろ大変なんだろうなとも思ってはいた。

 なので、菅内閣が誕生した時は、前政権よりはマシな内閣になるのでは、といくらかは期待したのだったが、コロナ禍という未曽有の国難のただなかだったとはいえ、やはり期待外れだった。前政権より悪かったとは言わないが、(そこらの世襲議員とは違う)たたき上げの政治家だと最初は威勢がよさそうに見えた菅総理自身がどんどん元気を失っていったように感じたし、言葉も国民の心には響かなくなっていった。そして、呆気なく終わりの時が来た。

 今春の訪米でバイデン大統領と会談した菅総理の前に置かれたお皿にハンバーガー1個という映像は日本の歴代首脳のさまざまな外交シーンの中でも最もみじめな光景ではないか、と僕は思っているのだが(わずかな救いは菅総理がそれに手をつけなかったことだ)。

 菅さんは次の総選挙には出馬するのだろうか。先日の横浜市長選挙の時の菅氏の不人気ぶりを考えると、なかなか厳しい選挙になりそうな気がするのだが。政治家の子や孫というだけで選挙に出れば、政治家としての資質も不問のまま、当選してしまい、地元選挙区の有権者(領民)が自分に投票するのは当たり前で、自分が落選する可能性など考えたこともなさそうな世襲の大名議員(と僕は呼んでいる)と違って、今度はたたき上げの悲哀を感じることになるのかもしれない。衆院選にも出馬せず、このまま引退ということもあるのかな。国会議員という立場を離れて、自由にモノが言えるようになれば、案外、いいことを言う人かもしれない、とも思っているのだが、さて、どうなるのだろう。

 それにしても、いきなり、みんな横並びの総裁選ということになって、次々と立候補者が出てきそうだな。

 

 東京は今日も弱い雨が降り続き、気温も低い。温かいそばが食べたくなる季節。

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小田急系列の駅そば・箱根そばの「ごぼう入りかき揚げ天と舞茸天そば」)

 

(きょうの1曲)NOVALIS / Herbstwind(秋風)

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