山手線に残る唯一の踏切~第二中里踏切

 東京の都心部を走る山手線。一周34.5キロの環状線にただ一カ所だけ踏切が存在する。北区中里にある第二中里踏切。駅でいえば、駒込駅と田端駅の間で、駒込から400メートルほどの地点に位置している。第二ということは第一もあったわけだが、すでに廃止されている。

 以前はもう一カ所、目白と池袋の間にも踏切があり、僕も何度か渡ったことがあるが、道路ごと廃止され、最後に残ったのがこの第二中里踏切なのだ。先日、たまたま通りかかった。

 「19K616M」は品川からの距離である。山手線とは正式には西半分(山の手側)の品川~新宿~池袋~田端までの区間をいい、東半分は東海道本線東北本線の線路を走っている。

 山手線と並行する山手貨物線湘南新宿ライン)は切通しになっているので、その上を陸橋で越え、その先に踏切がある。渡るのが超過密路線の山手線だということを除けば、ごく普通の踏切ではある。向こうに見える巨大なゴルフボール(?)はちょっと気になるけれど。

 朝のラッシュ時間帯などは双方向の電車がひっきりなしに通るので、ほぼ開かなくなるようだ。

 さて、この踏切の個人的には最大の感動ポイント。わかりますか?

 踏切が残っていること以上に、これが残っているのが驚き。

 このブログでも道路標識界の絶滅危惧種として、たびたび取り上げている汽車の図柄の「踏切注意」の標識。

 かなり劣化しているが、まさか山手線の踏切に残存しているとは! 1枚目の写真にある通り、反対側は電車の図柄である。

 この第二中里踏切は近い将来、代替道路(陸橋)を建設して、廃止される予定らしい。踏切がなくなれば、必然的にこの踏切標識も消えることになる。

 山手線の自動運転化をめざすJRとしては踏切ゼロが必須条件なのだろう。

 


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(きょうの1曲)John Coltrane / To Her Ladyship (Original Untitled Ballad)


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