浅草寺伝法院の庭園特別公開

 3月25日から4月28日まで特別公開中の浅草寺の本坊・伝法院の日本庭園を見てきた。
 いつもは外国人だらけの仲見世通りも震災と原発事故の影響で、外国人観光客の姿が全くといっていいほど見られない。




 改修工事が終わって、姿を現した本堂(観音堂)に向かって左手に入口があり、ちょっとだけ行列ができていた。今回は本堂の平成大営繕を記念した「大絵馬寺宝展と庭園拝観」ということで、ふだんは非公開の日本庭園だけでなく、浅草寺に奉納された絵馬や寺が所蔵する宝物なども公開されているのだ。
 五重塔に隣接する特別展示館の混雑のため、入場制限などもあったが、さほど待つこともなく、入館できた。入場料は一般300円。
 まずは特別展示館。約1,380年の歴史を持つ浅草寺の歴史に関する展示のゾーン、一流の絵師たちが描いた見事な絵馬の
数々、そして貴重な寺宝を拝観し、それから庭園へ。通常非公開で、めったに見ることのできない庭園である。
 庭に出て、まずみんながカメラを向けるのが、五重塔と634メートルに達した東京スカイツリーのツーショット。

 それから、江戸初期の茶人で作庭家の小堀遠州がつくったと言われる約1万平方メートルの回遊式庭園へ。枝垂桜が満開で、あちこちで感嘆の声が聞かれる。想像していた以上に素晴らしい庭園美。桜のほかにも椿やシャガ、雪柳、スミレ、アセビ、ボケなどが至るところで花を咲かせ、ハクセキレイカルガモが遊び、錦鯉の泳ぐ池にはなぜかウナギもいた。
 歩くにつれて、次々と絶景が展開する回遊式庭園の魅力を楽しみつつ、僕は3周もしてしまった。