田端駅の鑑賞池


 東京のJR田端駅は山手線と京浜東北線の電車が早朝から深夜までひっきりなしに行きかう駅だが、そのうち京浜東北線の赤羽・大宮方面の電車が走る1番線の線路脇に小さな池がある。名前は「鑑賞池」。
 田端駅は山手線外回りだと渋谷、新宿、池袋と山手の街を走ってきた電車が武蔵野台地から昔は海だった低地へ下ったところにある台地末端の崖下に位置している。崖の高低差は十数メートルはありそうだ。


 そんな崖下に鑑賞池はある。ホームから見ると線路の向こうで、危なくて誰も近づけないような場所。なんであんな場所に池を作ったのか思う人もいるかもしれないが、あの崖下にあるところがミソなのだ。なぜなら、この池の水源は崖から湧きだす地下水だからである。要するに湧水の池。だから、水はいつも澄んでいる。泳いでいる金魚もやたらに大きいから、相当長生きしているのだろう。
 でも、どうやって餌をやっているのだろう。始発前?