64歳のフラミンゴ

 多摩動物公園のオオフラミンゴ(ヨーロッパフラミンゴ)は数多く飼育されているが、その群れからポツンと離れて、静かにたたずんでいる一羽を目にすると、ああ、まだ元気だったとホッとする。

 恐らく野生個体で、1959年1月13日に上野動物園にやってきたという記録があるので、推定1958年生まれの64歳のオス。フラミンゴの長寿記録がどれぐらいなのか知らないが、超高齢であるのは間違いない。多摩動物公園に移ってきたのは1997年。

 50代で若いメスと繁殖に成功したりもしているが、すでに視力を失い、耳も遠くなっているということで、餌も飼育員さんの介助で食べている状態。今は静かに余生を送っているという風情だが、見た目は元気そうだし、そんなに老いも感じさせない。

 右脚に「20」と書かれた緑色の識別票をつけているのが目印。左脚のリングには「UENO ZOO TOKYO」の文字が読める。

 寒い冬を乗り越えて、まだまだ長寿記録を更新し続けてほしい。動物園では正確な生年月日が分からない動物は正月を迎えると、ひとつ年齢を重ねることになるので、あと半月で65歳だ。

(追記)フラミンゴの寿命について調べてみると、野生で20~30年、飼育下で40~50年ほど。長寿記録としてはオーストラリアのアデレード動物園で83歳まで生きた個体がいるそうだ。

(きょうの1曲)MAGMA / Ektah " Le Heros"


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