ワライカワセミ

 多摩動物公園の中でも一番標高の高い丘の上にあり、訪れる人もさほど多くないワライカセミ舎。数少ない来訪者でも気づかない裏手のケージにいるのが、昨年11月8日に秋田市の大森山動物園から来園したメスのワライカセミ。名前は「紅」(べに)、13歳。
 来園当初、検疫のため動物病院にいた間は普通に餌(マウス)を食べていたが、ワライカセミ舎に移動した途端に餌を食べなくなってしまったという。しかも、飼育係が近づくだけで壁にぶつかりながら暴れまわるという状態だったそうだ。
 いつまでたっても落ち着かない「紅」だったが、12月23日に上野動物園から昨年6月に生まれたばかりの若いオス、「ロゼ」がやってきて、隣のケージに入ると、すぐに「紅」が近づいていって鳴き始め、ロゼも鳴き返して、お互いに鳴き交わすようになった。
 その後も格子越しにお互いに見つめ合うことが多く、5日目にはもう同居開始。それからは「紅」もすっかり落ち着いて、仲良く暮らしているようだ。
 ワライカセミは1歳ぐらいで性成熟するので、近い将来、2世が誕生するかも。13歳の年の差カップルの今後に注目だ。

(右が紅、左がロゼ)


 ジャニーズ顔(?)のロゼ。

 まだ一人暮らしだった頃の「紅」

 こちらは表側のケージに以前からいるアオ♂とキンカン♀のカップル。

 どっちがどっちだろう?

 その隣のアオバネワライカセミのミドリ♂。